俺は愛せる? 幻想郷...
式神の力ってすげぇ...
第十五話 綺麗な物には棘がある
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朝だ
朝なのだ
朝なんだよ
まだ寝足りないのか、重くて開き辛い目蓋を開く。もちろんのこと、暗闇から解放された視界は光を見てこう驚くだろう。眩しい...と
だがしかし、眩しくないのだ。明るくないわけではない、光が無いわけでもない
不思議に思いながらも身体を起こそうとする...が、起こせない
「お早う御座います琥珀さん」
いつの間にやら身体の上に乗っていた橙が俺にそう言った
おはよう。俺もそう返したいのに、声が出ない。よく考えてみれば橙が乗っていると言うのに重みを感じない
「今日の朝ごはんは琥珀さんなんですよね?」
朝ごはん... 昨日の夜に言っていたことか? まだ根に持って居たのか?
「そう言うわけでぇ〜」
おい。バカ。まさか...
「いただきまぁ〜すっ♪」
やめろ。やめろ... やめろぉぉぉぉぉ!!!
「っ!?.....ハァ......ハァ........。夢...か...?」
眩しい、声も出る、布団の重みも感じる。帰ってきた。悪夢から帰ってきた
橙に本気で謝っておこう...
身体を起こし、布団から出る。拍子に掛け布団を勢い良く捲った。知ってのこと、橙が寝ている。
寒くて震えている橙を尻目に昨日持ってきた(テレポートさせた)服に着替え、脱いだ服をたたむ
ふにゃ〜 とあくびをしながら上半身を起こして目を擦る橙
「酷いですよぉ〜」
腕を上に上げて伸びながらそう言う橙。布団を捲ったことに対して言っているのだろう
「俺は橙にもっと酷いことされた(夢見た)」
橙は頭に大きなハテナを浮かべ、なんのことを言っているのだろう... と考えているらしい
「あ。足を引っ掻いたことですか? ....ごめんなさい。でもあれは....」
「違う。足を引っ掻かれるより酷いこと」
「もしかして蹴っちゃいました? 寝相悪くて...」
「喰われかけた... 橙に喰われかけた」
「食べてないですよっ! 琥珀さんを食べる夢は見ましたけど実際には食べてないですよ」
夢って繋がってるのか...?
「まぁそんなことどうでも良いんだけどさ」
「良くないですよっ! なんで私は朝から犯してもない罪を犯したことにされ挙げ句の果てにどうでも良いことにされるんですかとばっちりですよまったく...」
ダメだこりゃ、とでも言いたげに。手を額に当ててため息をついている橙がそこには居た
「朝ごはん... 何があると思う?」
「またそれですか。そうですねぇ、目玉焼きとか? 目玉焼きとか目玉焼きとかですかね」
「お前あれだろ。目玉焼き好きだろ」
今度は... 何故バレたし、と言いたげな顔で俺を見やる橙がそこには居た
むし
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