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ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第5部 トリスタニアの休日
第1章 情報収集任務
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、ルイズは頬に涼しい風を感じながら言った。




街についた二人は、まず財務庁を訪ね、手形を金貨に換えた。

新金貨で六百枚。

四百エキューである。

ウルキオラは腰に下げたポーチの中に入った、アンリエッタから貰ったお金を思い出す。

新金貨が二千枚ほど残っている。

千三百五十エキューといったところか。

ウルキオラはまず、仕立て屋に入り、ルイズのために地味な服を買い求めた。

ルイズは嫌がったが……、マントに五芒星では貴族と触れ回っているようなものだ。

平民に混じっての情報収集なんか無理である。

せっかく抱えて飛んできた意味がない。

しかし、地味な服を着せられたルイズは不満そうだった。

「どうした?」

「足りないわ」

「なにが?」

「この頂いた活動費よ。四百エキューじゃ、宿だけでなくなっちゃうじゃない」

金貨が六百枚もふっとぶ宿とは、一体なんだろうか?

「安い宿でいいだろう」

「だめよ!安物の部屋じゃよく眠れないじゃない」

さすがは貴族のお嬢様である。

平民に混ざって情報収集の任務なのに、高級な宿に泊まるつもりのようだ。

なにを考えているのか、理解できなかった。

「俺の金を貸してやる」

「いくらあるの?」

「千三百五十エキュー」

ルイズはぶはっと唾をはいた。

「唾をつけるな」

「そ、そんなにもらったの?」

ウルキオラの悲痛の叫びが届くことはなかった。

「まあな。ルイズ」

「ん?」

名を呼ばれ、聞き返す。

「情報収集する上で、もっとも効率の良い場所はどこかわかるか?」

ルイズはうーん、と顎に手を当て、暫し考えた。

「街中とか?」

「アホか」

ウルキオラは一瞥した。

「アホとはなによ!ならどこだってのよ!」

ルイズはムッキーッとウルキオラに詰め寄った。

「酒場だ」

「あ〜あ」

ルイズはなるほど、というような顔をした。

ウルキオラはまさか自らの口でこの言葉を吐くことになるとは思いもいなかったので、溜息をついた。

「ならあそこなんかいいんじゃない?」

ルイズは酒場のマークが入った一軒の店を見つけた。

「そうだな」

二人は酒場へと近づいて行った。

すると、微かだが、酒場の隣の家の裏から悲鳴のようなものが聞こえた。

気になったウルキオラは、路地へと入って行った。

「ちょ、ちょっと、どこ行くのよ!」

ルイズはその後を追った。

曲がり角で、ウルキオラが立ち止まる。

急に立ち止まったウルキオラに激突。

ルイズは、むぎゅっと呻き声をあげた。

「何で止ま…ん!」

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