暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
[7/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
り、付き合えよな!」

 視界が、純白に染まった。


 ――――次の瞬間、もうそこは闘技場(コロシアム)だ。古代ローマのコロッセウムチックな作りのそこは、しかし近未来的な素材で造られているようにも見えた。

 空は青い。雲一つない快晴である。観客席に観客(プレイヤー)達の姿はない。当然だ。彼らは彼らのために用意された別の場所で、参加者のデュエルを見ているのだから。

 けれども、決して静かではない。

 確かな緊張感が、音となって鳴り響いている。

 シャオンが立っている、コロシアムの右ゲート。そのちょうど反対側にあたる左ゲートから、一人の少年が姿を現した。

 フード付きコートに身を包み、左右で色の違うズボンをはいた少年。フードで隠された顔、その頬の部分には、大きな星形のペイントが施されている。

 どこかピエロや詐欺師を彷彿とさせるその容姿――――柔弱そうな顔でありながら、確かな苛烈さを含んだその少年は、今回の対戦相手――――《白夜の道化師》《闇を駆ける薬師》の名をもつ男、ルスティグ……通称ルーグだ。

「……よー、どうだ、調子は」
「ばっちりですよ」
「そりゃーよかった。そうじゃなきゃ、振り切っても楽しくないからな」
「それはこっちの台詞です!」

 そう、心底楽しそうに笑うルーグ。今きっと自分も同じような表情をしているのだろう、とシャオンは予測する。

 カウントが始まる。

 さぁ。

 戦いの。

 ――――始まりだ。

 【デュエル!!】

「《SEED》―――《mode-Extreme-Accel》!!」

 スキル解禁と同時に、身体能力を飛躍的に高めるスキル、《SEED》を起動する。シャオンの両目がハイライトを失い、同時におのずから輝きを放ち始めた。コートの黒いラインにも光がともり、シャオンのステータスが上がったことを示す。

「――――振り切るぜ!!」

 鍛え上げられた敏捷値が唸りを上げる。恐るべきスピードでルーグに肉薄し、シャオンは《連二刀流》のソードスキルを発動させる。

 まずはあいさつ代わり。《ソードダンス・オーバースピード》……その三十五連撃だ。起動モーション以外の型を必要としない、神速の斬撃達が舞い踊る。

 斬る。斬る。斬る斬る斬る斬る斬る―――――速く。何よりも速く。

 その願いを込められた剣戟が、白き薬師を切り裂いていく。

「ぐふっ……」 

 やすやすと吹き飛んでいくルスティグ。《SEED》の効果によって、短い《連二刀流》のスキルディレイは無へと化す。ルーグを追いかけ、さらなる追撃。

 《神速剣》専用ソードスキル、《トライアルフィニッシュ》。高速の剣戟がルーグを襲い、さらにダメージを与えていく。コロ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ