暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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は、奥さんのストーキングのためだけに頭を増やした過去がある。僕の憧れの神だ」
「……」

 一応尊敬する神々の、よく分からない黒歴史を暴露された。呆れてものも言えない。そんな事知ってるし、だからなんだというのだ。

「彼らの根源に何があったと思う? 僕の根源に何があると思う?
 言おう。《感情》だ。ゼウスはあくなき肉欲が。ヲデンは頂点を目指す物欲が。ブラフマーは果てなき愛情が。アフラ=マズダには世界を救うという超越論が。アンラ・マンユには憧れが。太陽神ラーには不信が。《吸収者》アモンには欲望が。バァル=アダドには王になるという野望が。黄金の地のグにも、鳥神マケマケにも、《感情》がある。あの普遍的なものであるはずのヤハウェにすら、嫉妬と焦りという感情が存在した。
 ちなみに僕も、アーニャという少女を死ぬほど愛している。彼女のために僕は死のう」
「……ご享受、どうも。生憎ですが、興味が無いですね。使える力は使える力。それに代わりは無いでしょう?」
「当然。それを知っているならば十分だ。キミは時間稼ぎの壁になるがいい。全て僕が片付ける」
「……馬鹿にしているのですか?」
「まさか。僕はキミを高く評価している。総合戦闘能力ならば明らかに君の方が上だろう。唯、僕が間違いなくオカシイ存在である事と、キミがその本来の力を発揮できていないが故に、君は僕に勝てない、と言っているだけさ。その僕が確実に勝つための犠牲に成れ、とね。
 損はさせないよ。キミはこの戦いで、さらに強くなるだろう。あくまでも搾取し、『使うだけ』だったキミから、己の『セカイ』を統治するための礎を持ったキミへと、ね」

 そう言って、青年はタツに背を向けた。この場を去るつもりなのだ。何がやりたいのか結局分からなかった。

 青年は最後に、ちらりとこちらをふりかえって、たった一言、こういった。

 せいぜい――――尊い犠牲になるといい。


 
 ***



 大変長らくお待たせしました。

 現在より、第一回《ワールド・ブレイク・トーナメント》を開催いたします。主催は《不存在存在》アスリウ・シェイド・マイソロジーと、《確定存在》アーニャ・ヤヨイ・ザドキエルアルター。

 システムは懐かしの《ソードアート・オンライン》のモノで動いておりますが、心意システムを始めとした超越技能も行使可能となっております。

 参加プレイヤーは、敗退まで控室とコロシアムを行ったり来たりするだけで、外に出ることはできません。また、控室には、その部屋の所持プレイヤー以外入ることはできません。

 デュエルは完全決着モードで行われます。スキル等々の技能は、選手入場前の《支度時間》を除き、カウントが0になり、デュエルがスタートしてから使用可能となります。それまでは|理解
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