暁 〜小説投稿サイト〜
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Round《1》〜スタート・オブ・カタストロフィング〜
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ならない。ちなみに先ほど使ったのは、単純に君が「存在していたけど『偶然にも』気付いていなかった技能」の再現さ。その内使えるようになるよ。期待していたまえ――――とまぁ、そんなところで本題だ」
「長かったですね」
「ごめんね」

 くふふ、と、青年は不気味に笑った。

 ――――気味が悪い。

 柄にもなく、そう感じることができる、笑いだった。

「今ね、この世界に、いちゃぁいけない奴が紛れ込んでるんだ。招待したつもりもないのにね。『何だろうね、なんか来たね』って言いたかったね。言ったらアーニャに呆れられるからやめたんだけど。というかコレ、相手側が最終的に良い奴だっていう展開のフラグだよね。でもこの台詞オク○レサマじゃなくてカ○ナシに対する言葉だよね。まぁ《奴》は名のある川の主やカオ○シみたいな良い奴じゃなくて、手に負えないくらい最悪の悪い奴なんだけど――――」
「……」
「とりあえず、そいつを止められるのはキミだけだと思うんだ」
「俺が手を下すまでもない。世界中の雑魚や、俺の世界から他にリンが参加しているから、彼が止めるでしょう。少なくとも俺が知っているプレイヤーの中では最強の一角だ」
「無理だね。彼は絶対に無理だ。彼は強いけど、『プレイヤー』なんだ。《奴》はキミの知る限り己を除いて最強であり、僕の知人でもある、かのルーク・マレイドですら、《プレイヤー》として存在した過去があったが故に絶対に倒せない相手だ。
 キミがあくまで『茅場晶彦』の弟であるならば、残念だけど止められないだろう。キミの《全知全能》がスキルとして存在し、君に【Lv1000】という浮遊城のための概念が存在していたならば、《奴》には決して勝てない」
「『無かったこと』にしてしまえば良い」
「そうしたら君は此処に存在していられないよ。『このセカイ』がキミを拒絶(シェリダー)する。キミはそれに対抗できない。キミが己の力で、奪えないモノが存在していることに気付いていないからだ」
「理解ができない」
「構わない。そのために僕がいる」

 アルマですら手こずる相手。そんなものが存在するとは、にわかには信じがたい。彼は全ての世界を無に帰す必殺の力を持った、地上最強の生命体だ。あらゆる嘘を真実に変える力ならば、間違いなくタツよりも上手。神すら殺す、絶対の強者だ。

「僕は存在しない存在だ。だけどね、そんな僕ですら、一度だけこの世界に存在した経験がある。まだアーニャを見つけられていなかった頃の話だ……《奴》は『■■■』。その事実を■■しにやってくる。当然本来の僕なら無視できる。僕の《上位存在》としての力だけで、難なく消せるだろう。けどね、今の僕には無理だ」

 この体を見給え、と、青年はその場で一回転して見せた。ドヤ顔を決めた。ウザい。

「今僕は、この
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