第三話
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うにもねぇ……。
こっちの政宗様だって嫌いじゃないけどそういう好きにはなれない。
大体十歳も年下だしさ。無双の政宗様は例外よ?
しかし私の気持ちに構わず、あっちは頑張って手を出そうとするもんだから、
迂闊に夜政宗様に近寄ることが出来ない。こういう野営とかする時は尚更だ。
一回気がついたら人気の無い場所に連れて行かれていた、なんてこともあって、
それ以来寝る時は小十郎の側で寝る事にしている。
姉ほどではないけど、私もキレたら結構怖い。
小十郎にもその辺はきっちりと身を持って覚えてもらってるから、眠ってる間に政宗様に売るような真似はしない。
まぁ、恐いからってばかりじゃなくて、いくら政宗様命だからと言っても、
実の姉を売るような事は絶対にしないのがこの子の良いところなんだけどね。
ぼちぼち寝るかぁ、などと思っていたところで陣にいた政宗様に肩を叩かれた。
「たまには俺の側で寝ろよ」
「嫌です、政宗様のお手付きだとか噂になったら出奔しますからね」
「じゃあ噂にならねぇようにやれば」
懲りることなくそんなことを言う政宗様をぶん殴ってやりたい気持ちになったけれど、
そこは一応家臣という立場ですから、必死に堪えましたとも。
でも、ここは少し怒鳴ってやらないと空気が読めない政宗様には分からないかもしれない。
「だからそういうことをしたくないって言ってるんです!
そんなに女が抱きたきゃ手配しますから、それで我慢して下さい!」
「俺は別に女が抱きたいわけじゃねぇ、抱くんならお前が」
言い切る前に思い切り拳骨を食らわせてやれば、この阿呆はようやくその口を閉ざしてくれた。
全く、私は嫌だって言ってんだからあっさり引いてくれないと。しつこい男は嫌われますよ?
「あんまりしつこいと本当に出て行きますからね。色狂いの主になんか仕える気はありませんから」
はっきりと言ってやれば、政宗様が呆気に取られた顔をして口をぽかんと開けている。
その顔が間抜けだとは思ったが、流石に笑う気分にはなれない。
だって、抱かせろなんて言い寄るんだもん。笑えるわけないでしょ、この状況で。
「色狂っ……言うに事欠いて色狂いたぁ何だ!! いつ俺がそんな狂い方したってんだ!!」
怒鳴る政宗様に苛立って、私もお構い無しに怒鳴り返していた。てか、逆ギレっすか筆頭。
子供じゃないんだからクールにいきましょうよ、クールに。いつも自分で言ってるでしょ?
「してるじゃないですか! 私に!! 子供を生せない身体だから楽しく遊べるとか思ったんでしょ!!!」
「違ぇ!! 俺はお前が」
陣の外に誰かの気配を感じて、政宗様が言葉を区切った。
私も気配を感じて入口を見れば、申し訳な
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