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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth21神よりの告知は絶え、そして天地の礎は起きた〜?.TEMEN.AN.KI〜
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噴き出す血液が刃となってヴィータを襲撃、両足を裂き、「いって!」ヴィータを下がらせようとした。
「でも退かねぇぇえええええッ!」
――テートリヒ・シュラーク――
「あぐぅぅ・・・!」
“グラーフアイゼン”の一撃を左肩に受けようともウルリケは止まらず、「せめてあなた達だけは討つ!」と、全身の傷口から流れる血液を無数の棘にし、私とヴィータに風穴を開けようと伸ばす。避けられない。私の肩を貫く杭が足止めの枷となっているためだ。ヴィータも両足を斬られた事で回避が遅れる。
そこに、「シグナム!」「ヴィータ!」ザフィーラとシュリエルが飛び込んできて、我々を抱えて跳び退く。ハリネズミのようになっているウルリケの攻撃範囲から・・・「逃れられんか・・・!」血液の棘は伸縮自在とでも言うように追い縋ってくる。
「これ以上好き勝手させないわ!」
――旅の鏡――
「しま・・・っ!」
ウルリケの胸から生えるのはシャマルの右腕だ。そして手の平の上には魔力核。血液の棘が液体へと戻り、バシャバシャと地面に落ちる。ヴィータが「あたしを投げろ!」とシュリエルに言い、シュリエルはヴィータをウルリケへと向けて投げた。
ならば「ザフィーラ!」私もザフィーラに投げてもらう。向かう先にはウルリケただ1人。距離的に近かった私が先に到達し、「終わりだ!!」“レヴァンティン”を振るい、ウルリケの魔力核を寸断する。
「ぁがぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・っ!」
「これでトドメだ、ウルリケぇぇーーーーッ!」
――テートリヒ・シュラーク――
突撃の速度、中空での一回転、元より有る“グラーフアイゼン”の破壊力、そのすべてが込められた一撃がウルリケの胸部に打ち据えられた。グシャッ、メキメキ、と肉と骨を潰す音が耳に届く。ウルリケはその衝撃に軽々と吹き飛び、先ほどと同じように地面を何度も跳ね転がり・・止まった。
私とは違って着地できずに地面に落ちたヴィータが仰向けに倒れ「はぁはぁはぁ、意識があんなら最期に答えろ」と言い放つ。意識などあるわけがない、そう思っていたのだが、ウルリケは何度も吐血しながら「なに?」と促した。
「なんでテメェの部下を自爆なんかさせやがった? アイツら、戦って死ぬ事が騎士の最期だって言ってたんだぜ・・・」
「・・・・ごふっ、わた、しが・・命じた、とで・・も・・・? あれ・・は・・・陛下・・の・・御意思、よ・・・従うしか、ないじゃ・・・すか・・」
「・・・クソが」
ヴィータは吐き捨てるようにそう言い放ったあと、意識を手放した。これで本当に決着だな。“レヴァンティン”を支えにして立ち上がり、「トドメを刺すか?」と尋ねてきたザフィーラへ「いや」と首を横に振る。
「今すぐこの場から離れるぞ」
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