仲直り
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器に大きな衝撃を与えることにより、落とすことに成功したが、こっち持ち手を強く叩かれて武器を落とす。拾ってる暇などない。次の攻撃を防ぐことを考えた。素早く防御体勢を取り、後ろに飛ぶ。だが追撃は来ない。どうやらキリトも同じ行動をしたようで防御の体制で後ろに飛んでいた。
「ははっ、同じ行動かよ!!」
「どうやら、やっぱりこれで決着をつけるしかないらしいな!!」
そう言ってキリトはファイティングポーズをとる。こちらも体術を習ってたときの構えをする。ムエタイの構えに似た構えをする。そして両者は体術のみの格闘になる。まずキリトが殴る。それを体を後ろに思いきりそらして避ける。
そのままバク転の要領で蹴り上げる。それをキリトが避ける。そして今度はキリトが拗ねに向かって蹴りをかますが、跳んで避け、そのまま蹴りを入れる。攻撃しては避けて反撃、攻撃されては避けて攻撃の繰り返し、三十分もの長い戦闘だったがようやく決着が付く。
「いい加減倒れろ!!」
キリトが思いきり叫びながら、殴りにくる。集中や体力の限界で渾身の一撃と言ったところだ。
「お前が倒れろ!!!」
しかし、ゲツガも限界のようで最後の力を振り絞り、拳を振るう。
ドゴッ、と大きな音を立てて両者の顔に拳がめり込み、両者は後方に吹き飛んだ。そして、同時に決闘が終わる。
ドロー。それがゲツガとキリトの決闘の結果だ。
「はあ、はあ、はあ。お前、最後のはマジで痛かったぞ」
肩で息をしている、ゲツガがぼやく。
「そういうお前は……攻撃の一撃一撃が重すぎるんだよ。どんだけ筋力値に振ってんだよ。しかも最後の攻撃なんか、衝撃が半端ない」
キリトも同じように肩から息をしていた。
「「……プッ」」
「「アハハハハハッハハハハハハハ!!」」
二人は笑い始めた。純粋に楽しかった。バトルでは決着は付かなかったがいい経験だった。ゲツガは立てるまで回復すると、キリトのほうに歩み寄り、手を差し伸べる。
「いい決闘だったぜ、キリト。こんな楽しかったのは久しぶりだ」
その手を強く握り、キリトは答える。
「このバトルジャンキーが。まあ、楽しかったのは認める」
二人は背中を合わせて座り、しばらく黙っていた。しばらくして、黙っていた口をゲツガのほうから開く。
「キリト、賭けは無かったとして、お前に話したいことがある」
「賭けなしってお前、結局話すつもりだったのかよ。とりあえず聞いてやるよ」
キリトがそう言うとゲツガは話す。
「キリト……実は俺……一回死んだんだ」
「はあ!?意味わかんねえよ、そんな話」
「本当なんだ。戦士の墓場ってあるだろ?」
「ああ、あの不人気スポットの」
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