第八十四話 それぞれの行動
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ルカ「別に気にしていません。何故か放っておけなかったんです。」
クイント「そ、そう……えっと、私はこの子の母親のクイント・ナカジマよ」
スバル「スバル・ナカジマだよ!!」
ルカ「……僕はルカといいます」
そう言うとルカはD-3で時間を見ると、今7時48分。
完全に大輔達に怒られる。
するとスバルがルカに話し掛ける。
スバル「ねぇ、お兄ちゃん」
ルカ「…え?何でしょう?」
スバル「お兄ちゃん帰るお家ないの?」
あまりにも率直過ぎる質問に、クイントは焦る。
クイント「スバル!!失礼でしょ!?」
スバル「…ごめんなさい」
怒られたことにシュンとなりながら謝る。
ルカ「帰る家ですか…無い…ですね、僕には」
クイント「え?」
ルカ「だから僕には帰る家はないんです。」
ルカは普通に答えただけなのだが、クイントがかなり驚いていることに少し疑問をもった。
クイント「じ、じゃあ、ご飯は?」
ルカ「ご飯…木の実とか焼いた魚…とかですね…更に前は栄養剤みたいな物でしたし。昔に比べれば遥かにマシですよ」
クイントはルカの服装を見る。
ルカの服装はまず、普通の子供が着るような服ではない。
病院に入院している患者が着る病院服に近い物だ。
クイント「お父さんとお母さんは…?」
ルカ「お父さんとお母さん…?えっと、何ですかそれ…?」
ルカが初めて聞く単語に困ったように首を傾げる。
クイントはルカがそれを知らないことに絶句すると同時にルカが孤児であることを理解する。
スバル「お兄ちゃんを産んだ人だよ。お兄ちゃん、お父さんとお母さんいないの…?」
ルカ「お父さん…お母さん…いませんね。強いて言うなら僕を造った研究者がそうなるのかもしれません」
スバルの問いにもしばらく考えた後、首を横に振りながら言う。
クイント「造った研究者……?まさか…」
クイントは目を閉じ、数秒間考えるとしゃがんでルカと目線を合わせる。
クイント「ねえ、君。この後予定とかある?」
ルカ「え?予定はありません。そもそもここがどういうことなのかさっぱりですし」
もうかなり遅い時間で、仲間を探すのは無理だ。
クイント「じゃあうちに来ない?」
ルカ「え?」
クイント「スバルを助けてくれたお礼したいし…どうかしら?」
ルカ「……」
スバル「行こうよ。お兄ちゃん」
ルカ「えっと……大輔さんに連絡して…いいって言われたら…でいいですか?」
ルカはD-ターミナルを取り出すと大輔にメールを出す。
ルカ<子供を助けたら子供のお母さんのクイントさんっていう人にお礼に家に来ないかって言われたんですけど、どうすればい
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