暁 〜小説投稿サイト〜
WATCH DOGS 〜in RIDER WORLD〜
PHASE 2 スタジアムからの脱出
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電話から聞こえたのは
映画版20世紀少年のトモダチのような
声だった

「俺だ、ビジランテの翔だ」
「久しぶりだな、一体何のようだ?」

彼はctOSに精通している人物で
ハッキングのプロであった
翔は何度か彼からアドバイスをもらい、
それを自分の仕事に活かしていた

「スタジアムはわかるだろ?
今あそこにいるんだが、
色々と面倒な事になっててな
警察の目をくぐって
外に出たいんだが…」
「数が多すぎて出れない、と
大体わかった
…そうだな、近くに
コントロールパネルはないか?」

すぐに彼は察してくれたらしく
指示を出し始めた

「コントロールパネル…?
壁にあるやつか?」

周りを見渡すと
すぐ近くの壁に小さい扉がついており、
そこを開けると中に機械があった

「それだ
そこのドームはユグドラシルが建てたやつだからな
設備が最新の物になっていて
そこのパネルから繋がるコントロールルームで
スタジアム全体を管理できる
とりあえずハッキングして
コントロールルームにアクセスしろ」

言われた通りに
スマホでパネルに接続し、
管理コードを解いていった
コードはctOSに接続しているため
特に何もしなくても
勝手に解けていった

「…よし、繋がったぞ
どうすればいい?」
「簡単さ
スタジアム全体の電源を切れ」
「はぁ!?そんなんやったら
停電で野球の試合が止まるし、
大パニックになるだろ!」
「それでいいんだよ、
その隙に脱出すればいい
一応部屋に管理員はいるから
すぐに復旧するだろうから
試合も続行されるさ」
「大胆だな…まあいい、仕方ない」

画面の指示に従い、
スタジアムの電源を切る

バチンッという音と共に
スタジアムの電源が落ちていき、
会場は真っ暗となった

「キャーーーーーーーッ!!」
などという叫び声や怒号が上がり、
あっという間に大パニックになった
警官たちもいきなりの出来事に慌てており、
中には慌てすぎてぶつかり合う
警官たちもいた

(あー…そういえばジョルディの奴も混乱させろとか
言ってたな…すっかり忘れてたけど、こういうことか)

人々の様子を見ながら
翔はそんな事を考えた

(…よし!)

翔はパニックに陥っている人々の間をくぐり抜け、
何とかスタジアムの外に出た
そのまま、来るときに乗ってきたバイクへと向かう

「ありがとよ」
「礼はこの前の時と同じ5万でいいよ
金には困ってないからな」
「フッ…わかってる
じゃあな」
「あぁ」

電話を切り、バイクへと乗り込む
時刻は7:20分を指していた

「よかった…これなら約束に間に合う」

そう
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