第三章
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「和食ってね」
「このお豆腐にしてもね」
「あっさりしててね」
「幾らでも食べられるよ」
「和食自体がね」
「他のダイエットフードも」
その位置にある食事もだ、食べてみるとだった。
二人共その味が気に入ってだ、こう言うこととなった。
「食べやすくて」
「どんどん食べられるね、けれど」
「そう、ダイエットフードだから」
エルシャはビルに確かな顔で答えた。
「だからね」
「これだけ食べてもだね」
「安心よ」
ビルにその顔で太鼓判も押してみせた。
「不安に思わないでね」
「わかったよ、じゃあね」
「このまま食べてね」
「ダイエットしていきましょう」
こう二人で話しながら食べるのだった、しかし。
二人はこの時わかっていなかった、もっと言えば自覚していなかった。食べる量はこれまでの倍になっていたことに。そして。
目標の期日になってだ、体重を見てだった。二人はその眉を曇らせてそうしてだった。お互いにこう言うのだった。
「ちょっとね」
「そうね」
「目標にね」
「いっていないわね」
こう二人で話した、二人共体重を減らすことは減らせた、だが。
ビルもエルシャもだ、目標の体重には達していなかった。ビルは五キロ、エルシャは三キロ。外見は痩せて引き締まったが。
目標には至らなかった、それで言うのだった。
「これってね」
「ううん、どうしてかしらね」
「僕達食事を切り替えてね」
「そう、運動もしてね」
「ちゃんとしたよね」
「それでもね」
何故目標に達することが出来なかったか、このことについてだ。
二人は真剣に考えて検証した、その結果。
エルシャは原因を突き止めてだ、こうビルに言った。
「食べ過ぎだったのよ私達」
「えっ、そうだったんだ」
ビルはエルシャの話を自室で日本茶を飲みつつ聞いて驚いて言った。
「僕達食べ過ぎていたんだ」
「そうなの、確かに食事の内容はね」
「それはだよね」
「そう、よくなっていたわ」
このことは認めるエルシャだった。
「カロリーの面ではね」
「これまでよりもずっとね」
「ダイエットフードにしていたから」
「そして運動もしていたね」
「ええ、けれどね」
「それでもだったんだ」
「私達食べる量は増えていたのよ」
それが問題だったというのだ。
「これまでの倍位」
「だからだったんだ」
「そう、思ったよりもね」
その体重がというのだ。
「減らなかったのよ」
「ううん、そうだったんだ」
「あとね」
まだ言うエルシャだった。
「運動したでしょ」
「そのことが悪かったの?」
「いや、よかったけれど」
「それでもだったんだ」
「そう、筋肉がついて」
それで、というのだ。
「その分体重が増えていたの
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