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ジャパネスク
第二章

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「メイドはね」
「日本にも多いわね」
「そう、そのメイドだけれど」
「基本的にはよね」
「あれはイギリス起源よ」
「強いて言うならあの国の文化だけれど」
「これがね」
 どうもという口調で言うキャサリンだった。
「日本で独自の文化になってるわね」
「そうね、確かに」
「日本は確かに海外からの文化を取り入れる国だけれど」
「メイドもなのね」
「これ凄いわね」
「そうね、普通はね」 
 キャサリンはそれこそとも言った。
「考えられないから」
「他の国ではね」
「メイド喫茶ね」
「所謂萌え文化ね」
「それも文化なのね」
「そうなるわね」
「それで今実はね」
 紅梅に対してこうも言うのだった。
「そちらも勉強してるけれど」
「萌え文化を?」
「これがかなり範囲が広くて」
「メイドだけじゃないのね」
「何かね、猫耳とかも」
 首を傾げさせつつだ、キャサリンは紅梅に話した。
「あるのよ」
「猫耳を自分の頭に飾るのね」
「そうしたのもあるのよ」
「そういうのは確かこっちだと日本橋よね」
 大阪の難波のすぐ傍だ、大阪ではその辺りが電気街なので必然的に東京で言う秋葉原の様なものになっているのだ。
「そうよね」
「そうみたいね、大阪の」
「それでキャサリンも行くのね」
 紅梅はその切れ長の目でキャサリンの目を見つつ問うた。
「日本橋に」
「ちょっとフィールドワークにね」
「そうなのね」
「紅梅もどう?」
 キャサリンは紅梅にここで誘いをかけた。
「一緒に来る?」
「大阪の日本橋に」
「そう、どうかしら」
「そうね、私もね」
 紅梅もこうキャサリンに答えた。
「現代日本文化には興味がね」
「あるのね」
「出て来たから」
 だからだというのだ。
「それでね」
「一緒に来てくれるのね」
「ええ、萌えね」 
 紅梅は比較的冷静な口調であった。
「それを勉強したいわ」
「それじゃあ日本橋にね」
「行きましょう」
 こう話してだ、そしてだった。
 二人でその日本橋に行った、そのメイド喫茶の中のある店に行くと二人に可愛らしいメイドが挨拶をしてきた。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「そう、これがね」
「日本のメイド喫茶ね」
 二人でこの出迎えを受けて話す。
「来たらお帰りなさい」
「そう言うのがね」
「日本のね」
「メイド喫茶よね」
「来たのにお帰りなさい」
「言葉としてはおかしいけれど」 
 それでもなのだ。
「ここだとね」
「これでいいのよね」
「それじゃあ今から」
「なかに入ってね」
 そうしてと話してだ、そのうえでだった。
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