第二章
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「一緒にね」
「仕方ないわね、それじゃあね」
「うん、一緒にね」
こう話してだ、そしてだった。
二人でだ、一緒に食事を楽しんで。
涼真が運転してドライブも楽しんだ、それからだった。
二人でドライブ中に右手にあるホテルを見た、すると。
涼真も理央もだ、こう言ったのだった。
「あっ、ここは」
「このホテルって」
「へえ、変わらないな」
「全然ね」
二人共この時はお互いの発言にも自分自身でも気付かなかった。
「じゃあここにね」
「入ろうかしら」
自分の言葉にもお互いの言葉にも気付かないまま言ったのだった、そして。
涼真からだ、助手席にいる妻に対して言った。
「あの、理央さん」
「ここに入るの?」
「そうしない?」
こう妻に提案したのだった。ホテルの外観は何処の道の横にもある様なもので城と妙に派手でかつそれでいて可愛さがあった。看板はネオン付きで派手だ。
「これからね」
「そうね、それじゃあね」
理央もくすりと笑って夫に応えた、そして。
涼真は車をそのホテルに向けて右折させた、そのうえでホテルの駐車場の中に入り車を停めてだ、夫婦で。
受付の場に入った、その中に入り。
そのうえでだ、二人はこうしたことを言った。
「ああ、本当に」
「大学時代とね」
「全然ね」
「変わってないわ」
「!?」
ここでだ、二人共気付いたのだった。
そしてだ、理央から言った。
「今何て言ったの?」
「えっ、何てって」
「ええ、何か本当にとか」
「いや、それはね」
「それは?」
「ひょっとしてって思って。それに理央さんも」
涼真も涼真で理央に言った。
「大学時代からって」
「ええと、それは」
「あの、お客さん」
二人がお互いにおかしなものを感じた時にだ、受付の場からその受付のおばさんが二人に言って来た。
「どのお部屋にしますか?」
「あっ、はい」
「それじゃあ」
二人はおばさんの言葉にはっとしてだ、すぐにだった。
空いている部屋を二人で探してだ、そこから。
二人でだ、ある部屋のパネルを見て言った。
「そうそう、ここ」
「このお部屋がいいのよ」
「じゃあここにして」
「二人で」
「あれっ?」
「あらっ?」
部屋を選んでもだ、やはりだった。
二人ははっとなってだ、お互いの顔を見て言うこととなった。
「僕理央さんとこのホテルに入ったのはじめてだよ」
「私も涼真君とは」
「しかも大学時代に使って以来だけれど」
「私もよ」
二人で言い合うこととなった、再び。
「それで何で理央さんこのホテルとお部屋のこと知ってるの?」
「涼真君こそ」
「ちょっとおかしくない?」
「何で知ってるのよ」
「だからお客さん」
またおばさんが二人に
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