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ルドガーinD×D (改)
三十六話:最強の骸殻能力者
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る。
そして、ヴィクトルが先程よりも巨大な槍を持ち止めに入るのが見える。


「マター・デストラクト!」


一直線にただ、自分の心臓を目掛けて突っ込んでくる一本の槍にルドガーは最後の抵抗として自分の槍で防ぐが、それはあっさりと弾き飛ばされてしまい、そのまま貫かれ後ろの四人諸共吹き飛ばされ倒れ伏してしまった。ルドガーはその中で何とか顔を上げ声を出す。


「がはっ! ……く…ろか。……無事か?」

「私は……大丈夫、傷はあるけど…致命傷じゃないにゃ。それよりも…ルドガーが!」

「無事なら……いい。ゴハッ!?」


吹き飛ばされた衝撃で肋骨が折れて肺にでも刺さったのか荒い息で吐血しながらも黒歌の無事を確かめるルドガー。そして黒歌が無事であることを確認するとホッとしたように笑いまたも血を吐き出す。そんなルドガーにまだ、動けるアーシアが自分も傷を負っているのを無視して治療しに行こうと這うように動き出すが途中で動けなくなり止まってしまう。

そんな様子にこの中では比較的軽症で済んだリアスが立ち上がろうとするがこちらも挫折してしまう。ルフェイも倒れてはいるが声は聞こえるので生きてはいる。全員が生きてはいるが満身創痍の状態である。だが、相手の事を思えばそれだけで済んだのは不幸中の幸いだろう。そしてその相手であるヴィクトルは骸殻を解き倒れているルドガーに話しかける。



「どうやら、後ろの彼女達が死なないように手加減したのが幸いしたようだな」



衝撃の事実にリアス達は言葉を失う。あれで全力でないというのはどういうことだと黒歌は呆けた顔で考え、リアスは未だに底を見せない強さに恐怖する。
ヴィクトルとしては初めに言ったように今回はルドガーを殺すだけで他の者を殺す気はなかったので絶妙な手加減をしたのだ。実の所、まだ骸殻の出力は上げられるのだ。

フル骸殻に至り、長年がたったヴィクトルは骸殻の様々な使い方を見つけ出していた。例えば部分的に骸殻を発動して生身の状態で空中戦を成し遂げたり、瞬間移動まがいの事を行ったりや、同じフル骸殻であっても出力を抑えてエネルギーを温存するなどだ。これは常に時歪の因子化(タイムファクターか)の危険が身近にあるフル骸殻能力者だからこそ見つけられた方法だ。恐らくはビズリーも同様の事をして時歪の因子化(タイムファクターか)を抑えていたのだろう。

「……止めを刺さないのか?」

「オーフィスがお腹を空かせて待っている……今はそちらが優先だ。
 それにお前など―――いつでも殺せる」


ルドガーの止めを刺さないのかという質問に対し、それだけ答えて自分の実力に自信があることを見せつけるヴィクトル。そして未だに待っているオーフィスの元に行きながら背を向けて最後に言い残していく
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