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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
開かれし魔眼、射貫きし魔丸
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選択であることは確かだが、そんな出し惜しみで敗北していては意味がない。

 だからこそ、オレが出す答えは一つ。

「了解だ。タイミングは全て一任する。足の石化も後1分以内に解呪出来る」

 必殺を期して挑んだ強襲を防がれたライダーは再び間合いを取り、こちらの様子を見ている。
 連続して攻め込みに来ないのは、攻撃の合間に緩急をつけて、フェンサーを必要以上に加速させないことにあるのだろう。

 だがそれが、今度はライダーの命取りになる……!!

聖遺物・概念実装(ミスティック・ディヴァイナー)────真名開放(ノウブル・ファンタズム)!!!」

 両手に握っていた宝剣を右手に。
 次いで左腕から袖を突き破って、大型のバリスタのような機械弓が展開される。

 矢を射るのではなく、手頃な弾丸になるモノをただ射出するためだけの機構。

 弓というよりは投石器のような役割を果たすそれが、フェンサーである彼女が持つ第二宝具。

 その真名、その真価がここに顕現する。



灼光の魔丸(タスラム)────!!」



 放たれるはタスラムと呼ばれし魔丸。

 ダーナに連なるケルト神話において、太陽神ルーが撃ち放ち、視ただけで誰でも殺すことが出来たと云うバロールの邪眼を破壊した光の弾丸。
 それは弓矢であったとも、投槍であったとも、投石であったとも伝えられているが、タスラムの真の姿はそれではない。

 タスラムとはただの射出機。装填(セット)された物体に魔眼を撃ち貫くという性質を付与する、固定概念を付与する武装。

 それは最上級の魔眼殺しの宝具であり、威力自体はさほどではないものの、魔眼の属性を持つ相手には絶大な効果を発揮する。

 宝石と謳われる魔眼すら殺すこの魔丸は、メデューサであるライダーにとって天敵ともいえる対人宝具──────!!

「っ────!!?」

 紫の大蛇は、音速に迫るその一撃を紙一重で回避する。躱した勢いのままに10数メートル飛び退がる。

 一瞬の安堵と共にライダーは顔を上げた。

 けれど甘い。どうしようもなく甘い。
 避ければ当たらないなどという劣悪な代物ならば、最上の魔眼殺しとは呼べぬのだ…………!!



A tathlum(魔丸一個), heavy(水より重く), fiery(烈火の如く), firm(土より固く),
 Which the Tuatha De Danann had with them(太陽神の 四至宝にて たずさえしもの),
 It was that broke the fierce Balor's eye(これこそ バロールの眼を 破壊せしもの),
 Of old(いにしえに), |in
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