暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
開かれし魔眼、射貫きし魔丸
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が解けるまで防衛し切るという受け身な選択肢しかなかった。
こちらに寄ってくる竜牙兵との距離は、凡そ20メートル。
魔術で射抜くにしても最低10メートル以内まで引きつけなければ、性能の悪い人形といえども回避行動が間に合ってしまう。
さらに言えば距離が遠いことによる威力減衰によって、核を破壊しきれないともっと面倒なことになる。
背後から近づく奴も感知はできるが真後ろを振り返ることができないため、広範囲魔術で吹き飛ばすしかない。
校庭のど真ん中ってのは、思ったよりも不利な立ち位置だった。
(頼むぞ、フェンサー…………)
身動きの取れないオレには、ライダーからの攻撃をフェンサーが防ぎきってくれると信じることしかできない。
考えている暇もない。その間にも竜牙兵は迫ってくる。
今は手緩いライダーの攻めも、竜牙兵の接近と同時に、もしくはオレの注意が竜牙兵に向いた瞬間に激しさを増すだろう。
3メートル……2メートル……1メートル…………
竜牙兵が射程圏内に入った瞬間に、射撃魔術を連続発動する────!
「
Orb Blight
(
光弾烈破
)
!
Blitz Shot
(
雷撃
)
,
Halberd
(
直列砲撃
)
Ignition
(
一斉掃射
)
!!」
拡散射撃では威力まで分散してしまうため、直射砲で竜牙兵を薙ぎ払うとともに吹き飛ばす。
潰し切れていない人形など後回し、今はこちらを包囲し迫ってくる100体近い人形を片っ端からぶっ飛ばすしかない。
刹那、視界の隅に紫の髪が流れるのが見えた。
「ちょこまかと────ッ!!」
どうやら旋回しながら攻撃してきているらしい。
人形を隠れ蓑に、または障害物としながら、暗器のようにその双牙を飛ばしてくる。
しかもその走行軌道は円を描きながらも、その間合いを少しずつ狭めてきている。
ギリギリまで距離を縮めた後、オレが反応できない所まで近づいて一撃で決めるつもりか。
フェンサーも今なら神速の特性を発揮できようが、オレという足枷があるせいでそれもかなわない。
そんな状況分析をゆっくりとしている余裕もなく、オレは確実に自分を狙っているライダーから目を離さざるを得なかった。
「はあぁっ──!!」
共振させた魔力の発露。ここまでで既に、魔力総量の内の3割から4割は消耗している。
フェンサーに共振増幅して供給した分を差し引いても、あまり長期戦に持ち込むわけにはいかないかもしれない。
肉体への負荷が増えるが、共振回数を増やすべきか。
普段は5度の共振によって凡そ3倍強の魔力を生成しているが、共振回数を多くすればその分倍加する魔力も多くなる。
そして共振回数を増やせば身体への負
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