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大陸の妖精
命の盾
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ため息をつき、冷めた声で言うジェラールの言葉に、アルトはピクリと眉を動かす



エルザ「何でお前が!!!逃げなかったのか、シモン!!!」


シモン「よ・・・よかっ・・・た・・」


自分の身も構わずに、エルザの無事を見て安堵するシモン



シモン「い・・いつか・・・お・・・お前の・・・役に・・・立ち・・ゲホォ」


必死に言葉を紡ぐシモン



エルザ「わかった!!!いいから もうしゃべるな!!!」


そんなシモンの姿を見たエルザは目に涙を浮かべながら必死に声をかける



しかし、シモンは喋ることを止めなかった


倒れてなお、言葉を残すシモンはまるで自分の最期を覚悟しているようだった


シモン「おまえは・・・いつも・・・やさしくて・・・やさしくて・・・」


エルザ「シモン・・・」



シモン「(大好き・・・だった・・・)」


涙を流し、シモンは静かに息を引き取った



エルザ「イヤァァァアァァアァ!!!!」


二度と目を覚ますことはないと理解したエルザは大粒の涙を流し、天に向かって叫んだ



そんな光景を目の当たりにしたジェラールは、かつて見たことのないほどの笑みを浮かべ、大口を開けて高らかに笑った



ジェラール「くだらん!!!実にくだらんよ!!!」


アルト「・・・」


ジェラール「そういうのを無駄死にって言うんだぜ!!!シィモォォーン」


アルト「・・・おい」


死んだシモンに嘲罵を浴びせるジェラールに対し、アルトが怒り混じりの声で言う



アルト「何がそんなにおかしい?」


するとアルトはゆっくりとシモンに近づき、片膝をついて、その亡骸に触れる



アルト「シモンが・・・かつてお前の仲間だった奴が、お前の攻撃で死んだんだぞ・・・それなのに・・・」


ジェラール「まったく笑いが止まらん!!!ハーッハッハ!!!」



アルト「何 ヘラヘラ笑ってんだァァア!!!!」


辺り一帯に響くアルトの怒鳴り声


アルトは自らの拳を塔の地面に打ち付け、地面の魔力を吸い上げた



アルト「ジェラァアァアアル!!!!」


ジェラール「!!?」


地面の魔力を吸い上げたアルトの全身が翠色の光に包まれる




エルザ「ア・・アルト・・・おまえ・・・何を・・!?」



ジェラール「(バカな・・・コイツ・・・エーテリオンを取り込んでやがる!!!!)」



アルト「ォ ォ オ オ ォ オ ォ オ オ オ!!!!」


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