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飛ばない鷲
2部分:第二章
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第二章

 そうしてであった。今度は航空部隊の参謀達を呼んだ。そのうえで彼等に話すのだった。
「あの戦闘機だが」
「メッサーシュミット262ですが」
「あの戦闘機についてはです」
 その呼ばれた航空部隊の参謀達の声は苦いものであった。彼等の管轄でのことだけに先程の地上部隊のスタッフ達のそれよりも暗いものであった。
 そしてその暗い声で。彼等は話すのだった。
「まともにぶつかっては勝てません」
「レシプロ機ではとてもです」
「打つ手がないというのか!?」
 アイゼンハワーはそれを聞いて思わず言ってしまった。
「それでは」
「いえ、あります」
 しかしここで彼等は言った。
「確かに正面からやり合っては勝てません」
「とてもです」
「では数で押すのか」
 アイゼンハワーはその話を聞いて述べた。
「圧倒的な数で」
「それも計画に入れていますが」
「それよりもです」
 ここで彼等は言うのだった。
「さらに確実なほう方があります」
「それを採用します」
「そうか、それか」
 話を聞いてすぐに察したアイゼンハワーだった。この辺りは流石指揮官だけはあった。
「それをするのだな」
「はい、そうです」
「それで如何でしょうか」
「わかった」
 アイゼンハワーは彼等のその言葉をよしとしたのだった。
 こうして作戦が発動された。だがそれはいつもと変わらなかった。
「ええと、あの厄介なジェット機をやっつけるんだよな」
「そうらしいな」
「で、何でこれなんだ?」
 出撃する爆撃機のパイロット達も護衛の戦闘機のパイロット達も首を捻っていた。
 彼等はいつも通り出撃していた。それは変わらなかった。
「爆撃する場所も」
「工場だよな」
「何でそこなんだ?」
 こう言い合うのだった。
「同じじゃないか」
「それで明日行く連中は」
 次の日の出撃も決まっているのだった。
「燃料工場か」
「じゃあ一緒だよな」
「そうだよな」
 口々に言いながらも出撃する。だが命令は命令だ。
 それで攻撃目標に定められている工場の上空に来た。今回迎撃に来たのはメッサーシュミット109が主だった。あの262はいなかった。
「出て来たのはこっちと同じプロペラだしな」
「何も違いもないよな」
「あれが出て来るんならともかくな」
 こう言い合いながらも護衛の戦闘機が敵の相手をする。そうして爆撃隊は高射砲の砲撃をかいくぐりながら爆撃を果たす。本当に何も変わらない作戦だった。
 そして次の日は燃料工場だ。これも同じだった。そうした作戦が暫く続いた。
 報告はアイゼンハワーにも届いていた。彼はそれを聞いて満足そうな顔で頷いていた。
「これでよし、だな」
「宜しいのですか?これで」
「あのジェット機には何もしていま
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