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緋弾のアリア-諧調の担い手-
第五話
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「確かに、惜しい所までは行ってはいましたね。」


あの模擬戦のルールは俺が一撃を当てれば俺の勝ち。
相手は俺に降伏の意を示させるかノックダウンさせれば相手の勝ち、という解りやすいものだ。


「うん、今回はちょっと自信あったんだけどね」

「まぁ、私達も長い時の中を生きていますからね。経験の差が違います。まだまだ若年者にはそう簡単には負けませんよ。」


それだけ永遠に近い年月を生きているという事。
つまりは年m―――


「…時夜。今、何か良からぬ事を考えませんでしたか?」

「…い、いや何も考えてないよ?」


お母さんの出す笑顔から何処か威圧感の様なものが沸き出て、思わず背筋が冷たくなる。
……目が、目が笑ってない。

そして、その背後に何処か黒いものが見える。
アニメや漫画ならゴゴゴゴ…等と言った擬音が付く事だろう。俺は必死に両腕を振り、弁明をする。

先の戦闘よりも、思わず身の危険を感じ取った。


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