陽だまりの日々
第四話
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み始める。
「じゃあ、逃げようか平賀さん」
手を差し出して、彼女が俺の手を握る。
「うん、倉橋くん」
「お兄ちゃん、私も」
「はいはい」
右手に平賀さん、左手にライカと手を繋いで、距離を取る。
距離を取ると言っても、狭く幼児にとっては広い園庭では限られるが。
「こら、待ちなさい時夜っ!」
三十秒のカウントを終えた芽衣夏ちゃんがこちらに真っ直ぐに駆けてくる。
それを尻目に、俺達も園庭の中を駆ける。
「…倉橋くん」
「んっ、どうしたの平賀さん?」
「私の事は平賀じゃなくて、文って呼んで欲しいのだ」
「じゃあ、俺の事も時夜でいいよ」
互いに笑みを浮かべながら、俺達は鬼から逃げる。
そうして何処か、彼女と―――文との心の溝が埋まった様なそんな気がした。
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