エピソード28 〜野生解放、SALデュエル〜
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ハイッ!」」
博士の喝が飛ぶと黒服二人が猿の後を追いかけ始める。
「おいっ!お前ら、行くぞ!」
いち早く状況を察した十代が声をあげ、他が我に帰ると連れ去られたジュンコの後を追う。
ーーー数分後。
どうしてこうなった……。
ポカンと見つめる先には断崖絶壁から生えた木の幹に奇妙な装置をつけた猿に抱えられたジュンコ。叫ぶ言葉は「離してぇ!」から、「いやー!離さないでぇ!」へと代わり、必死に落ちないように猿にしがみついている。
「もう逃げられんぞ!大人しくお縄を頂戴しやがれ!」
麻酔銃を構え、猿を脅すが当の本人……いや、本猿はガン無視だ。
「いやー!明日香さん、助けてぇ!」
「くっ、猿のくせに生意気に人質なぞとりおって……。」
標的を目前にして、手を出せない事に歯噛みする博士。
あの猿、頭いいな……。
『感心してる場合じゃないでしょう!?助けなきゃ!』
助けろ、って言ったって……何をどーしろと?
「あ、兄貴!あの猿、デュエルディスクをつけてるっす!」
翔が猿の左腕に装着されたデュエルディスクを指差し、叫ぶ。
「あの猿は、ただの猿ではない。」
博士がポツリと呟く。
「アレは我々が訓練を重ねて育てあげたデュエリストザルだ!」
「でゅ、デュエリストザル!?」
えっへんと得意そうに胸を張る博士の言葉に一度の声がハモる。
「その名も『Super Animal Learning』。略して『SAL』じゃ。」
「まんまじゃん。」
翔が至極真っ当な指摘をする。
「博士」
「おっと、喋り過ぎたようじゃの。」
黒服のうち一人に忠告を受け、口を閉じる。
デュエリストザル……ねぇ?本当にそんな事ができるのか?
サルもといSALを眺めていると視線が合い、SALはビクリと体を震わせる。なぜ、と考えていると十代が
「俺に任せろ!」
と、胸を張って言う。当然、男たちに何ができるのだと鼻で笑われるが、そこは十代気にもとめず、ニッと笑い言葉を続ける。
「当然、デュエルに決まってるさ。」
「あ、あ兄貴。デュエルってまさか!?あのサルとデュエルするって言うんすか!」
「あぁ、もちのロンだぜ!誰だってデュエルをすれば、心が通じ合える。それがサルだってな。」
そう言うと、男たちを通り越し、サルの下へと近づいていく。
「おーい、サル!」
「ウキ?」
「お前もデュエリストならデュエルで決着つけようぜ!」
「ウキッ!」
サルもとい、SALと普通に会話をする十代を見て、一同唖然とする。
「兄貴、サルと会話してるっす。」
「それだけサルに近いって事じゃない?」
翔は関心し、モ
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