【IS】百万回負けても、諦めない。
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度自爆覚悟でクリパを使用する気だ。だが、それは間に合わない。
「ひ、ヒートナイフの熱で水分が拡散されてる……!?散布が間に合わない!!」
「そゆコト!これならギリギリで間に合うって寸法さ!!」
相手のバリアはあと少し。こっちもバリアはあと少し。計算でもそうだったが、ナイフを押し付けている間に受けるダメージを極限まで減らし、かつ確実に瞬時加速で取りつけるための装甲配分だったために相当ギリギリだ。
「ギリギリ……押し勝てぇぇぇーーーーーーッ!!」
『ミステリアス・レイディ、残存ENゼロ。勝者、浅田大成!!』
なお、その瞬間を見ていた山田先生と千冬。
「うっそぉ……勝っちゃいましたよ。あんなので」
「あの馬鹿、あんなセオリー無視も良い所の戦闘で……国家代表に勝つか普通?」
素直に負けていれば普通に専用機を受け取るだけで終わったのに……と事情を知る千冬は呆れ果てた。
打鉄ニストの末路、という言葉が頭を過ったのは気のせいである。
さらに、その光景を見ていた簪とのほほん。
「か、会長が負けちゃった……あさりんすごぉーい!!」
「………本当に勝っちゃった」
「ねえねえかんちゃん。クリアパッションの瞬間に起きたあの風ってなんだったんだろう?」
「……!まさか、圧縮空気を量子化して、格納してた……!?滞留するアクアクリスタルを、物理的に押しのけるために………!?」
今まで誰も気づかなかった思わぬ弱点に戦慄する。これなら自分でも姉に勝てたではないか!とかなり悔しがると同時に、敗北から学ぶことの大切さを教わった簪だった。
完全勝利、という文字が頭を横切ったのは気のせいである。
ちなみに別の場所で見ていた一夏、箒。
「勝ったな」
「あ、ああ」
「でも、何ていうか……最後のアレってやった大成も問題だけど、あんな方法で負けちゃう生徒会長もアレだよな」
「浅田大成………ただの意地っ張りかと思ったらとんでもない執念だった」
高レベルな読み合いともマヌケな結末とも呼べる結果に、なーんか部妙な気分になる二人だった。
ちなみにセシリアはというと……言葉に出来ない状態で暫くその光景を呆然と眺めていたという。
そして……その後、大成は約束通り簪にフィギュアを受け取るついでに黒ロボの格好よさについて一晩語り合い、結局代償として自分の秘蔵フィギュアも結局彼女に渡すという盛大な交換会になった。
楯無は実力で勝っていた筈の自分があんな方法で敗れたことが悔しかったのか、その後ミステリアス・レイディに設計レベルの改良を加えたそうだ。ついでに「私に勝った貴方が弱いんじゃ困るのよ!!」と大成を度々連れ出してはマンツーマン訓練を課したという。
なお、大成は敗北
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