暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
11話
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「ったく、危うくアイツに最悪の選択をさせちまうところだったぜ」

 堕天使側へと乗り込んだ際、カツキングはそう言っていた。四季には完全にキングの力を引き出せないが、たった一つだけ完全な力を引き出す方法は持っている。
 ……肉体や命、己の全てを代価にカツキングの力を極限まで引き出す事だ。短時間だけとは言え、十分にカツキングの力を最終形態まで引き出す事はできるだろう。
 ……例え今の四季の力がアザゼルに届かなくても、最終形態となったカツキングならば文字通り、グレゴリを消滅させるだけの力はある。……現状でも、世界三位の実力と目されているカツキング、その最終形態ならば……十分に世界一位にも匹敵、或いは凌駕してくれる事だろう。
 だが、カツキング達としては四季にそんな選択をさせたくは無かった。……何より、弟分である四季を死なせたくなかった。そして、詩乃が死ぬような事があれば、その復讐のために容易くその“最悪の選択”を選ぶ事だろう。
 アウトレイジの仲間達に恵まれているとは言っても、大切な人でも有り、心の何処かで人ではない事に対して恐怖心を抱いている四季にとって己を受容れてくれた相手でもある彼女の存在は大きい。

 今回の会合は未知の神器であるドラグハート・ウェポンを宿した詩乃はアウトレイジ側の存在であり、手を出したのならアウトレイジ側としては堕天使勢からの宣戦布告として捉える事、そして彼女を襲った堕天使を一人四季が殺した事を伝える事。

 ……取り合えず、堕天使総督としては文句を言えるはずも無かった。……いや、目の前で死屍累々と言った様子で転がっている半殺しにされている過激派……全員が全身複雑骨折程度で済んでいるが大半が羽を根本から無理矢理引き千切られていて、過激派の堕天使幹部のコカビエルに至っては半分の羽を根本から無理矢理引き千切られて足を持ってガンガンと地面に顔面から叩きつけられている。……か細い声で『スミマセン、ゴメンナサイ……』と呟いている姿から辛うじて生きているであろう事は分かる。なお、実力者三人に対して嬉々として戦いを挑んだ現白龍皇はカツキングに一撃で禁手の鎧を粉砕されて顔面を捕まれて『ミシミシ』と言う音が鳴っている。
 ……なお、アルビオンは以前カツキングにボコボコにされた記憶から本気で相棒を止めたのだが、聞いてもらえなかった様子だった。現在は本気で現実逃避で次の相棒へと思いを馳せている。
 此処で下手な事を言ったら間違いなくコカビエルと現白龍皇に過激派は確実に死ねる。

 殺気立つ夢幻と夢幻に次ぐ世界第三位に全盛期の二天龍クラスのアウトレイジ三人を前に胃が痛くなる思いをしながら部下の勝手な行動に関する謝罪をするアザゼルさんでした。
 急いで現在勝手な行動をしているであろう部下の所在を調べ、呼び戻そうとするが……どうなったの
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ