暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
11話
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る。……アウトレイジ達にとって四季が戦う為に来た訳だが、彼らとしては最近暴れ足り無いのだろう。

 それ以前に彼等の闘争心を満足させる事の出来るレベルの相手がそうそう入る訳では無く、秒殺にはなるが暴れると言うレベルならばはぐれ悪魔退治でもそれなりに発散できると言う程度だろう。

「相手になるぞ……やるって言うんならな?」

 四季の言葉に思わず後ずさるリアス。……流石に赤龍帝と白龍皇を同時に倒した世界三位と目されている実力者の無法龍とそれと互角に戦う実力者を含めた相手を戦うのは無謀以外の何物でもない。

 一番弱いのは自分達の中での一誠と同じ扱いと思われる詩乃を例外とすれば、四季だろう。だが、その四季を相手にしても常に簡単にあしらわれている身の上だ。
 内心、以前個人でブルースと対峙した時に忠告を受けた木場が焦りを浮べているが、木場としてはリアスの判断に従うしかないが……戦うことになったのなら、最悪の場合は自分が盾になってでも皆が逃げる為の時間を稼ぐべきかとも考えてしまっている。

「くっ!」

 相手が態々勝てる勝負を捨てる訳も無く、感情では納得できないが冷静な部分では此処は自分達が引くべきだと判断している。

「……行って良いわ」

 冷静な部分での判断を優先して感情を抑えながら悔しげにそう呟く。そんなリアスの判断を聞いて木場は一人安堵するのだった。

「オッケー、賢明な判断だ」

 四季がそう言うとアウトレイジ側のメンバーはそのまま廃墟を跡にしようとする。

「これだけは言っておくわよ。……このお礼は今までの分も含めて、何時か必ずさせてもらうわ!」

「はっ、ご自由に。……だけどな」

 やれる物ならやってみろ、とでも言う様子でリアスの言葉に返すが、其処で一度言葉を切って、

「……精々遊びで済む程度にしとく事をお勧めするぜ。悪魔を皆殺し、なんて事はオレもしたくないんでな」

 ……要するに、詩乃に手を出したら悪魔を皆殺しにしてでもその報復はする。と言う事だ。冗談には聞こえない言葉に背筋が寒くなる。

(……本当になんで此処まで嫌われてるのよ……)

 思わず四季と敬愛している兄の関係が気になってしまうリアスだった。……流石に四季本人以外に手を出す心算は無いが、本気であんな警告をされるとは思わなかったのだ。一度二人の間に何が有ったのか聞いてみようとおもうリアスだった。



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