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ソードアート・オンライン〜十一番目のユニークスキル〜
唯一無二の不確定因子
第二十二話 思い出(前編)
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光。爆発にも似た衝撃音。そのまま彼は、バシャーーン!! と、盛大な音を立てて湖に落ちた。私はそこまでやって、あっ! と思ってしまった。仮にもさっき出会ったばかりの人である。なのにむきになって本気になった挙句、湖に叩き込んでしまった。もしかして怒ってしまったのではないかと、私は少し心配になり、彼が落ちた湖のほとりまで近づいた。

「す、すみません!! つい本気になってしまって・・・・・・その・・・・・・大丈夫ですか?」

「アハハ! まあ大丈夫、大丈夫!! それよりちょっと岸に上がりたいから手を貸してくれー」

 心配は杞憂だったようだ。むしろさっきよりも楽しそうな表情を浮かべていた。ホッと胸を撫でおろしながら、私は彼に手を伸ばす。だが――――

 バシャーーン!!!

 と再び盛大な音が辺りに広がった。バサバサ! っと鳥が飛び立つ音が聞こえる。一瞬私はなにが起きたのかわからなかった。だが、すぐに湖に落ちたことに気付く。いや、落とされたと言ったほうが正しいだろう。上から非常にムカつく高笑いが聞こえてきた。

「油断したな、アリス!! 最後の最後で爪が甘い。ガハハハハハ!!」

 前言を撤回しよう。どうやらこの男に心配というものは必要がないらしい。ならばこちらにも考えがある。私はアイテムストレージを開いて、ある物を取り出す。そして、それをいつの間にか岸にあがっていた彼の足元へ投げて、自分は湖に潜った。数秒後、耳に響く嫌な音とともに、それは爆発した。

「ぐうぉぉぉぉぉぉぉおお!! 耳が耳がーーーー!!!」

 私が再び湖から顔を出すと、そこには耳を押さえながら、もだえ苦しむ奴がいた。それを見て、私は悠々と岸にあがり、彼の横に座った。

「そっちの爪の方が甘いようですね、リオン。私の勝ちです」

「くっそ!! 最後のあれはなんだ!? 卑怯だろぉ!!」

 私は自分でもわかるくらい楽しげな笑みを浮かべた。最後にリオンの足元投げたのは、音爆弾という圏内専用の、遊び道具のようなものだ。投げると凄まじい音と一緒に爆発する。他にも色々とあるので、まだまだ彼と勝負はできる。なので

「自分の手札を明かす馬鹿はいませんよ。秘密です」

 そう言うと、彼はクソーと言いながら顔を私の反対側に向けた。
 気づけばもう日は沈んでいた。時間を忘れるくらい楽しかったのだ。こんな遊んだのは久しぶりだ。ほんといつ以来だろうか。デスゲームが始まって以来ではないだろうか。本当に楽しかった。しかも、それが初対面の男だなんて驚きである。しかも、心の中のわだかまりもいつの間にかなくなっていた。

「ありがとう、リオン」

 自然とその言葉が出ていた。色んな意味でありがとう。恐らく意味がわからないだろうなと、言ってから気づいた。だが、彼はそ
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