第4部 誓約の水精霊
第6章 アンドバリの指輪
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、岩石に向かって進んでいく。
衝突。
岩石は、スパっと綺麗に真っ二つになった。
岩石を切断したあと、斬虚閃は空の彼方へと消えて行った。
ウルキオラは斬魄刀を鞘に納める。
予想通りであった。
「す、すげーな!飛ぶ斬撃か!」
「ああ」
デルフは興奮し、わあわあ騒いでいる。
そんなデルフを無視しながら、魔法学院に戻って行った。
アウストリの広場で、一人の男と一人の女が対自していた。
ウルキオラとルイズである。
ウルキオラはいつも通り、無愛想な表情っで突っ立っている。
それに対してルイズは、息を荒げ、今にも襲いかかりそうである。
いや、正確にはもう襲いかかっていたのだ。
ルイズが魔法を使えば響転で避け、殴る蹴るを繰り出されば、それを華麗にあしらっていた。
じょじょに落ち着きを取り戻しつつあったルイズが、頬を染め始める。
怒ったように唇を突き出している。
二つの月が昇り、二人を優しく照らしている。
しかし、二人の間に流れる空気は、優ししというには程遠い、ぎこちなくて、熱くて、そしてぴりぴりしたものだった。
つまり、いつもの空気に戻りつつあったのであった。
「……気が済んだか?」
ウルキオラが呟く。
「ふ、普通だったら絶対あんなことしないんだから!もうやだ!もう!」
「だろうな」
ウルキオラはポツリと呟いた。
そのときになってやっと、ルイズはウルキオラにまったく非がなかったことに気が付いた。
それなのに、さっきはやるだけウルキオラに当り散らしていた。
服が所々焦げ、破けている。
大丈夫?と自分でやっておきながら、介抱してあげたい気持ちになった。
でも……、やっぱり恥ずかしい。
惚れ薬を飲んでいる間の記憶が、ルイズをウルキオラに近づかせない。
でも、なんでこのウルキオラは、さっきはやられっぱなしだったのだろう?
反撃もしないで……。
「なんでやられっぱなしだったのよ。少しは抵抗しなさいよ。ちょっとやりすぎちゃったじゃない!」
「別にいい」
ウルキオラは冷徹な声で呟いた。
「なんでよ」
「こうでもしなければ、お前の気がすまんだろう?」
なんともはや、優しい言葉ではないか。
私ってばあんなに攻撃したのに。
ルイズはぐっときてしまった。
「ありがと……」
「聞こえん」
「な、何でもないわよ!」
ルイズがそういった瞬間、後ろから大声が聞こえた。
キュルケとタバサがダダッとこちらに向かって走ってきている。
どうやら、大声の正体はキュルケのようである。
急いでこちらに向かってき
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