第4部 誓約の水精霊
第6章 アンドバリの指輪
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て一方その頃……。
トリステイン魔法学院の女子寮の一室でモンモランシーが一生懸命に調合にいそじんでいた。
その場にウルキオラの姿はなく、あとはルイズとギーシュのみであった。
モンモランシーは額の汗をぬぐいながら、椅子の背もたれにドカッと腰をかけ、ワインの中に、調合したばかりの解除薬を入れた。
「さあ、無事に冒険から帰還した祝杯よ」
そういって、解除薬を混ぜたワインをルイズに手渡す。
ルイズは、ウルキオラがいないため、不機嫌な様子である。
普通のワインを、ギーシュとモンモランシーは飲み干した。
ルイズも渋々といったように、渡されたワインを飲み干した。
ぷはー!と飲み干したルイズは、ひっくと一つ、しゃっくりをした。
「ふにゃ…」
それから、憑き物がとれたように、けろっといつもの表情に戻る。
今までの記憶が鮮明に流れる。
見る間にその顔が赤くなっていく。
唇を噛みしめ、わなわなと震えだした。
ギーシュは今にも笑いそうな口を必死で両手で押さえている。
モンモランシーもにやにやといやらしい笑みを浮かべている。
「あ、あ、ああ……」
ルイズは恥ずかしさのせいで、言葉にならない嗚咽を吐いている。
「成功ね」
モンモランシーは足を組みなおしながら呟いた。
「ど、ど、どうだい?き、き気分は…」
ギーシュはぷぷぷ、と笑い声を漏らしている。
ルイズはそんなギーシュの顔面に拳を叩き込む。
げふっ!とギーシュは悲鳴を上げて仰け反った。
ルイスは拳を握りしめ、プルプルと震えている。
そして、ばんっと扉を開き、足早に去って行った。
さて、ルイズに命を狙われていることも知らずに、ウルキオラは魔法学院から少し離れた草原の上に突っ立っている。
「またなんか試すのかい?」
デルフが尋ねた。
「まあな」
そういって、ウルキオラは斬魄刀を手に取った。
左手の甲に刻まれたルーンが輝く。
五十メイルほど離れた場所には、十メイルほどの高さの岩石が鎮座している。
どうやら、あの岩石に向かって何かを放つらしい。
デルフは、どんなものが見れるのかと、わくわくしていた。
ウルキオラは剣を振り上げる。
今から試そうとしているのは、黒崎一護の技をまねたものである。
奴と同じことはできないが、もしかしたら、虚閃を応用し、似たようなことができるかもしれないと思ったのである。
刀身が緑色に輝く。
霊圧を凝縮し、安定させる。
そして、剣を振り下ろした。
「斬虚閃」
刀身から緑色の霊力が放たれる。
三日月の形をし、二メイルほどの長さのそれが
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