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剣の世界の銃使い
武器破壊、エグい技だよなぁ・・
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に傾きとは限らんが。

「ソロのキリトとKOBメンバーがデュエルだとよ!!」

周りがどっと歓声で湧く。現在の最前線攻略プレイヤーの実力か、見といて損はないな。獲物はキリトが簡素な剣で、クラディールは装飾が施してある見栄えがいい大剣。見栄えが良ければ強いわけではないし、どちらかといったらあの大剣は実践よりも見た目をよくするための物だろう。いくら命の危険がない圏内とはいえ、油断しすぎだ。見た目じゃ命は守れない。いくらトップギルドのメンバーと言っても、全員がアイツやアスナさん並ではないのだから、当然といえば当然か。

「あ、クロ・・・キリトの勝ちに100コル」

近くでどちらが勝つかの賭けをしていた奴に100コルを渡す。こういった賭けはそう珍しい事でもない。気晴らし少ないこの世界では賭けも十分な娯楽となるからだ。
キリトの方に賭けたのは、ただ単に知り合いだったからとかいう理由ではなく、もう大体は勝敗が見えていたから。
理由は両者の構え。クラディールが突進系の攻撃の構えなのに対して、キリトはそれを受け流すような構え。まず、これがおかしい。大剣の突進系のスキルは受けられても衝撃が大きすぎて反撃に回れず、回避しても距離が開く為攻撃に移れない。つまり、受けてもダメだし、回避しても仕切り直しなだけ。どうやってもキリトの方にアドバンテージが行くことはない。そのことを今までソロでやってきたキリトが気づいていないはずがないだろう。ということはキリトのあれはフェイント。
多分キリトも初撃は突進系。あとは、突進系がぶつかりあえば、キリトの得意技が決まって終わりだろう。

「オッズは・・・2.7倍か。そこそこの儲けだな」

そんなことを確認している間にデュエルが開始される。勝負は簡単に決着した。結果は予想した通り、キリトがクラディールの剣を武器破壊して終わり。儲け分を貰いつつ、先ほどの光景を思い出す。
キリトの得意技、武器破壊は意外とエグい。武器《破壊》の名の通り、折られた武器は壊れてしまい、修復不可能なのである。あれを喰らうと武器が一本消えると考えてもいい。俺も一度もらったことがあり、その時使ってた短剣が消えた。あの時のショックは忘れられない。

「思い出したらなんかイライラしてきた・・・。今度何かしらお返しするか・・・」

不穏なことを考えつつ、もうこれ以上この場にとどまる必要も無いので、ギャラリーを抜ける。周りの喧騒が冷めないうちに、俺は一人、最前線のフィールドへと足を踏み入れた。
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