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ルドガーinD×D (改)
三十二話:愛おしいこの幸せ
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う思う。そのまま交互に食べさせ合っていきデザートの『トマトゼリー』も同じように食べさせ合い最後の一口は同時に『あーん』をする。これもいつも通りだ。

さてと……今日は休日だけど何故か部長から学校に来るように言われているから行くか。いつもなら、強制しない部長がそう言うんだから何かしら仕事があるんだろうな。それなら行かないわけにはいかない。俺は休日なので特に制服はいらないだろうと思ってジャージを着る。何かしら作業があるならこっちの方がいいしな。


「それじゃあ、行ってきます。黒歌」

「いってらっしゃいにゃ」


俺は黒歌からいってらっしゃいのキスを貰って学校に向かい歩き出す。
しばらく歩いていると、同じように学校に向かうゼノヴィアが見えたので声を掛ける。
ん? なんで、ゼノヴィアが居るかだって? まあ、それは色々と込み入った事情があるんだけど簡単に言うと聖書の神とやらの死を知って投げ槍気味に部長の新しい『騎士』の悪魔に転生したらしい。

因みにイリナはエクスカリバーの本体を持ち帰る為にちゃんと帰っていった。まあ、二人共、残ったら色々と不都合があるだろうしな。それに、イリナは神の死を知っても教会から離れるという選択は出来ないらしい。まあ、今まで信じていたものだからなあ……実際の所ゼノヴィアも相当悩んで決めたらしいし、そうするのが普通だろうな。


「ルドガーか、丁度いい。一緒に行こう」

「ああ。それでゼノヴィアは今日何で呼ばれたか知っているか?」

「プール掃除だと聞いているが、聞かされていないのか?」


さも当然のように聞いていないのかと聞き返して来るゼノヴィア。
はい、聞いていません。いつも通り、大切な所は省かれて伝えられています。
俺は気にしてないから。だから、なんだか哀れそうな目で俺を見ないでくれ。
泣きたくなる。


「……なあ、俺って影が薄いのか?」

「いや、十分すぎる程濃いと思うぞ」


今度は何を言っているんだこいつ? みたいな目で見られる。いや、薄いよりはいいんだけどそんな顔されると俺がどういう風に見られているのかが気になって来る。
俺はただのトマトと黒歌が大好きな人間なんだけどな……。え? 十分濃い?

………そう言えばもうそろそろトマトの収穫シーズンだな、今度近所の農家さんに手伝いに行かせてもらおう。これは決して現実逃避ではない、決してな!
それにしても、プール掃除か……俺の掃除スキルが唸りを上げる!





「ボサッとするんじゃない、イッセー! もっと的確に効率よく動くんだ。そんな府抜けた掃除態度で汚れを落とせると思うな!」

「いや、幾らなんでも気合が入りすぎだろ……」

「何、後退しているんだ! 掃除に後退の二文字はない!」

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