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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
容体
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限りはベッドの中である。

「そんで、さっき言ったくらいまで回復したらベッドの中で無くてもええで。」
「まあ、それくらい減るのはよくあることだしな。」
「せやな。といっても、それは呪力の話であって生命力の話とはちゃう。ベッドから出ることは許可するけど、体の一部が動かんようにしよか」

一気に一輝の表情がうげっというものに変わった。よっぽどいやらしい。

「ちなみに、どんな感じに・・・?」
「そやな・・・基本的には腕を封印。食事中やトイレなんかでは足に変更。お風呂や寝る時なんかはなしでええやろ。」
「それ、ずっとなしじゃダメか?」
「ダメやな。一回ちゃんと回復させとかんと、どうなるか分からんし。よっぽど両方解かないと出来なくてどうしても自分でやらな開かんことがある時はええけど。」

つまり、基本的には完全封印である。そして・・・

「とりあえず、一輝さんには誰か年長組の者を付けましょう。サキ、貴女にお願いしていいですか?」
「は、はい!頑張ります!」

急に黒ウサギから任されたサキという少女が驚きながら了承を返す。その場でそうなってからのサキの仕事をどうするかをリリと話し始め、一輝は完全に封を解くのは基本ないな、という事を理解した。
まあ、一輝に隷属している四人がいればあの中の誰かに任せる形になっただろうから、それと比べればまだかなりマシだろう。いや、ヤシロは見た目的には大丈夫かもしれない。それ以前に、黒ウサギもそこを考えたからこそ子供を付けたのか。

「・・・それで結局、一輝は大丈夫なの?」

と、最初に入る時に喋ってからここまでほとんど喋っていなかった耀が、清明に結論を求める。

「ま、そやな。今無茶をすれば九十パーセント以上死ぬし、歩けるようになってからであっても無茶をすれば後遺症がなにかしらの形で残るかもしれへん。そんな感じや。」
「・・・つまり、しばらくの間一輝は能なし?」
「間違ってはいないけど、その言い方はやめてくれ。・・・明後日には、檻の中のやつを一人子どもたちの手伝いに回すよ。」
「でも、それはきけんなのでは・・・」
「いや、そいつを出す分には俺の方に負担はないみたいなんだ。・・・つっても、完全な状態で出せばかなりの負担になるんだけど。」

と、そこで一輝はリリに向けて、

「そう言うわけで、明後日にはそいつをだすからこき使ってくれ。力仕事か大暴れか、物を壊すくらいしか能がないやつだけど。」
「えっと・・・では、力仕事をお任せしますね。」
「そうしてくれ。名前とかはまた本人に直接、で。」

一瞬悪戯者の顔をした一輝に黒ウサギはいぶかしげな眼をするが、さすがにこんな時に何かをすることはないだろう、と判断した。・・・それが正しいのかはともかく。

「まあ、とりあえず今言
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