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少年は魔人になるようです
第98話 壁の先は嵐が待っているようです
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、次会ったら必ず殺してあげるから。」ですよねぇえーーーー!!」

「・・・ふん。」


今までで一番の死ね光線を浴びせ、闘技場の防御結界に簡単に穴を開け二人は飛び立った。

色々な意味の興奮でどよめく会場、そしてその様子を見ていた者達。


「だぁーっはっはっはっははは!!ほら見ろ!やっぱアレだったろ!?」

「………まさか、本当にノワールさんを倒し…いや、脱がせるなんて。」

「散々話には聞いておったが、目の当たりにすると信じるしかないのう。

こうまで"奇跡"と言えよう出来事が、ただ一人に連続起こるとは。」


楽しげな愁磨とは対称的に、信じられない物を見る様な目でネギを見る刀子とアリカ。

空港で襲われ誰も欠けず逃げ、転移した危険な魔法世界で誰も欠けず、自分達の都合に

間に合うようここまで集まった。そして仲間を助ける為の戦いで、自分を侮っていたとは言え、

それでも100%負ける筈の戦いで相手を退けた。

バサッ!
「まったく、酷い目に合ったわ……。」

「ね、姉様!服を着ろ服を!ホラこれ!」

「ありがとうエヴァ。ふん、だって気に食わないじゃないの。何をやっても無駄だなんて。」

「だから言っただろうが。俺だって気に食わないから行動してるんだよ。」


"主人公は奇跡を起こす"。殆どの世界でそんな事は当たり前で、物語の根幹で、誰も

逆らえない。当の主人公ですら。だから壊すんだ――と心の中でつぶやくが、実際には

『無駄なんですよ、無駄無駄…』と言いつつ宙に浮かぶ数十のコンソールを操作し、

闘技場の中継を見る。見合っていたネギとラカンが激突し、小太郎とカゲタロウも強化も

新たに、影をぶつからせている。それを寂しげに一瞥すると同時、コンソールは次々と

エンターを押され消えて行く。

タンッ!
「さぁ、表の仕事は終わりだ。全員揃っているな。」

『『『Ja. meister.』』』

「はいっはーーい!」

「・・・ん。」

「だからあなた達は少しは揃えなさいと……。これで終わりよね?」

「ああ、これで準備完了だ。」


移動した先、愁磨の影の中の家の更に奥。

氷の世界に、黒い棺と金の月と銀の泉と朱い炎と二色のオーロラと紫の影と白い風と

翠の雲と青い空が同居する世界。そこへ、新たに今――赤と褐色の剣が創造された。


「やれやれじゃ、待たせる男は嫌われるんじゃぞ?私の様に懐の大きな女でなければ

とうに捨てられておる所じゃ!」

「はっは、じゃあお前で良かったよ。では改めて………おかえり、だ。テオ。」

「うむ、ただいま!えへへ〜、これからは妾もお前の伴侶じゃ!」


新たにテオを加え
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