第98話 壁の先は嵐が待っているようです
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かと思っていたら、今度は氷漬けにぃーー!?』
膨大な気化熱により虎の炎すらも凍り付き、闘技場は一瞬で氷の世界となった。
Side out
Side ―――
ネギの魔法により氷の世界――奇しくもその風景は狭い『うんめいのうつくしきせかい』に
そっくりだった――となった闘技場だが、その真の危険性に気付く者はまだいない。
かなりの力を消耗した『神虎』はぐったりと折り重なり、制御に力を使い過ぎたのか、
アリアもその傍に座り込んでいる。相対するネギ達も、ラカン以外は膝をつき息も荒く、
強化技こそそのままだが、既に限界と言った様子の中。
「お疲れ様アリア、ありがとう。皆と一緒に休んでなさい。」
「は・・・ぁい。」
「くっそ、マジか……俺様だって結構限界だぜ?」
娘の頭を愛おしげに撫で、優しい表情のまま悠々と槍を構え前に出て来る。
悪態をつきつつもラカンは構えを取るが先程とは比べるまでも無く色彩を欠き、ドレスを翻し
舞う様に、魅せる様に振るうノワールの槍の対処さえもギリギリだ。
ギィン! ヒュンヒュン!
「あっはははは!もう終わりかしら!?」
「ぐ、お、くぁ……!」
「ラカンさん!」
ドウッ!
「そうそう、もっと頑張りなさい!!」
続きネギ達三人も戦線に加わるが、戦闘開始時の膠着状態の再現に小太郎・カゲタロウが
増えただけになってしまう。
「ほらほらほらぁ!こ・れ・でぇ……振り出しよ!」
ガガガガンッ!
「うぐぁっ……!」
『ナギ・ラカン・コジロー・カゲタロウ!成す術無く弾かれるぅ!強い、強すぎる!』
しかし、奮戦するも四人はまたしても槍の薙ぎ払いで地面に叩き付けられ、遂にラカンと
小太郎・カゲタロウの強化は全て尽き、ネギも右手の装填魔法こそ残っているものの、
術式兵装は解け、残す手は無く歯を食いしばる。
「はぁ〜、久々に楽しかったわ♪坊や達もラカンも強くなったわねぇ。
もう半世紀……いや、20年も修業すれば私達とも良い勝負出来たでしょうに。」
ズァッ―――!!
「そんな時間は……無いんです!!"ラス・テル・マス・キル・マギステル! 留まれ 眠れ
安らかに 永久の栄光を! 鎮まれ静まれ沈まれ妙なる風よ!『始源より継ぐ者』"!!」
ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
ノワールの掲げた手に光と神気と魔力が集まり、ネギの周囲10か所に風の玉が渦を巻き、
周りの氷を撒き上げながら大きさを増して行く。残っていた右手の魔法を開放し、光の魔を
滅する巨鳥と混ざり合い、臨界
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