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SAO編−白百合の刃−
SAO21-黒髪の少女
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トヘア、まるで“アスナ”みたいだ。いや“アスナ”その者って言ってもよいくらい似ている美人さんが挨拶に来てくれた。

「何の縁かわかりませんが、お隣さんは兄の恋人に似ていますね」
「奇遇ですね。わたしも恋人の妹さんに似ているんです」

 妙な奇遇にお互い笑いだして、

「「…………」」

 見つめ合って黙ってしまった。
 ……見間違えるはずがなかった。目の前にいる人物は先ほど兄と結婚し、私に婚約報告したアスナその者だ。
 そしてお互いに思うところがあってハモるように驚いた。

「「なんでいるの!?」」

 単なる偶然しかなかった。お互いにまさか知っている人物とこう言う形で会うことなんて、誰が想定していたか? しかも、同じ層でお隣なんて偶然もいいところだ。

「アスナがいるってことは……」
「おーい、アスナー」

 間違いなく予想は当たっている。アスナに駆けつけた人物は黒ずくめの双子の兄。

「アスナ、どうしたんだって……えぇ!?」
「やっぱり、兄もいるんだ……」

 私は出来過ぎた偶然に頭を悩ませてしまった。
 結論から言えば、たまたま兄とアスナが隣のログハウスに引っ越して来たと言うことだ。
 ふと兄とアスナの左手には同じ結婚指輪がはめているではないか。きっと結婚指輪は周囲の士気を下げるようなシステム外スキルとかあるのかな? 私もそれを見てムッとした。

「キリカちゃん?」

 そうだな……うん。そうしよう。
 アスナが私の顔を伺っていたようだけど、それを振り切るように口にした。

「新婚さんは家でイチャイチャしてればいいんだから、私に構わずチュッチュッしてればいいんだ」
「好きだな、その単語」

 兄がなんか言っていたが無視してドアを閉めてドウセツの元へ戻った。

「誰だった?」
「アスナと兄……そんなことよりドウセツ」

 そうだよ。兄とアスナを気にせず、私はやるべきことをしてみるだけだ。要は隣に引っ越しても気にしないことにした。

「ちょっとついてきて」
「は?」

 隣の引っ越し者がよく知る新婚さんだったことを早々と終わらせて、出かけることにした。



「連れてきた場所がリア充の層とか、何? 自分達もリア充の仲間入りしたいために訪れたの?」
「そんな儀式のために来たんじゃないよ」

 ドウセツを連れてきた場所が四十七層『フローリア』
 以前、シリカと共に思い出の丘に挑戦した時以来である。つか、やっぱりここってリア充が集まる場所なの? まぁ、デートスポットにしては最高の場所っぽいみたいだからそうなんだろう。 
 他人のイチャつきなど気にするだけ無駄なので、私は私のやりたいことを優先しよう。

「思ったけどさ……大雑把な場所しか決めてない
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