暁 〜小説投稿サイト〜
大統領の日常
本編
第一〇話 ハワイ諸島攻防戦
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。その後は3個艦隊で包囲して殲滅するだけの簡単なお仕事だ。
すでに敵は300隻以下にまで撃ち減らされ、もはや全滅は時間の問題だ。指揮席で紅茶を飲んでいるとクレムスト・ラーム中将から通信が来た。
「閣下、これはすでに戦闘などではありません。ただの虐殺行為です。敵に降伏勧告を行うことを具申いたします」
「・・・うむ。中将の言う通りだ。敵に降伏勧告をしよう。参謀長、敵に降伏勧告を・・・」
と言おうとしたその時、奴が現れた。

「閣下!閣下は甘い!我らは戦争をしているのです!敵に情けなど必要ありません!」
またこいつか・・・ラーム中将も頭を抱え込んでるよ。
「貴官は私が大統領であり、なおかつ貴官の上官である最高司令官だが、そのことを貴官はわかっているのかな」
ここは権力任せが一番だ。下手にあーだこーだ言っても面倒なだけだ。
「そ、それは・・・」
「そしてこの国は民主共和制だ。相手は憎き帝国人だが、兵士の大半は平民だ。我らが倒すべきは帝国人ではなく、平民を弾圧する貴族だ。それを忘れないでもらおうか」
「・・・申し訳ございません」
「わかってもらえればそれでいい」
「はっ・・・・」

「参謀長、全軍に攻撃中止を伝達してくれ。それと敵軍に降伏勧告を」
「了解しました。降伏勧告は閣下がなさいますか?」
「・・・そうだな。私がしよう」



西暦2115年8月23日20時40分


ロンディバルト軍からゼームスト・ルーゲルの旗艦に通信がもたらされた。

「敵将に次ぐ、敵将に次ぐ。貴官らは我が軍の完全な包囲下にあり、退路はすでに失われた。これ以上の戦闘は無意味である。降伏されたし、我が軍は貴官らに最大限尽力することを約束する。よいご返事を期待する」

「・・・閣下」
「・・・全艦動力を停止し、降伏の意思を告げよ」
「はっ・・・」

こうしてハワイ諸島攻防戦は終結した。

                  ロンディバルト軍   

        第一艦隊     第五艦隊      第一一艦隊

動員兵力    320隻     320隻      320隻

損失艦艇    23隻      18隻       31隻

残存艦艇    297隻     302隻      289隻

合計損失艦艇  72隻   合計残存艦艇  888隻



                  ガルメチアス軍

       ゼームスト艦隊    プチストフ艦隊     ハルマン艦隊

動員兵力   400隻       370隻        370隻

損失艦艇   286隻       313隻        294隻

残存艦艇   114隻       57隻   
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ