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101番目の舶ィ語
第六話。リサ・アヴェ・デュ・アンクと二人の子供
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「モンジおにいちゃんー」

「ミーちゃんも! ハヤテおにいちゃん♪ と呼ぼうね?」

「わははは、モンジー、モンジー!」

「きゃはは、モンジおにいちゃん、モンジおにいちゃん!」

「って、君らねー」

俺の周りをドタバタと走り周る子供達。
男の子は『タッくん』。
女の子は『ミーちゃん』。
そう詞乃ちゃんが呼んでいた。

「あはは、モンジ好かれてるわねぇ」

「音央も一緒にどうだい?」

音央は笑いながら座布団に座って寛いでいる。

「よし、タッくん。あのお姉ちゃんのボインにダイブしてくるんだ」

「って、何言ってんのあんた??」

「えー、やだよー! 女の胸なんか!」

「タッくん、これは今しか許されないんだよ。
女性の胸にダイブできるのはとても幸せな事なんだ」

「けしかけんなバカ??」

「わーい、じゃあわたしがいくー!」

パタパタと駆け出したミーちゃんが音央に抱きついていった。

「ふわー、すごーい、ふわふわー!」

「あっ、ちょっ……んもう」

ムニムニと胸を弄られている音央だが、流石に幼女に強い抵抗は出来ないようだ。
プルンプルンと揺れる胸を見ていたらヒステリアモードが強化された。

「って、何見てんの??」

うん、ご馳走様です。
座布団を投つけてきたが片手で楽々キャッチしてタッくんに手渡した。

「タッくん、音央お姉ちゃんは座布団投げをしたいみたいだよ。
これで当てちゃえ」

音央に向けて投げるように促したが……。

「よーっし??」

「タッくん、悪モンはそっちよ! 座布団で叩いちゃえ!」

「おうよー??」

まさかの裏切にあった。

「わっ、ちょっ、よっと」

座布団で叩こうとタッくんが振り上げたが、振り下ろされた座布団を真剣白羽取り(キャッチング・ピーク)の要領でキャッチして防いだ。
まさか、こんなところで白羽取りが役に立つとはね。
アリアに感謝だな。

「って、硬い物は良くないぞ、ミーちゃんっ」

部屋の片隅にあった小型のラジオを投げてきたミーちゃん。

______ラジオ掴み!(ゼロ)

パシッと片手でラジオのアンテナ部分をキャッチしてどうにか落下を防いだ。
古いとはいえ、貴重な情報源なんだから大事にしないと……。

「今だ!」

「えーい!」

「少しは手加減してくれー??」

そんな馬鹿騒ぎをしばらくしていると______

「あっ」

座布団を俺に向けて投げていたタッくんの手が止まった。
タッくんを見ると、その視線は壁にかけられた時計を見つめていた。

「どうしたの?」

音央の方を見ると、ミーちゃんも同じように時計を見つめて
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