この夜集阿 聖斗が最も好きなことの1つに、高慢な奴の鼻っ柱をへし折る事がある!!
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その「剣戟貴公子」とやらが答えた。
「フンッ、何も知らないのか。やっぱり力でのし上がってきたような野蛮な冒険者だな。仕方がない、僕が答えてやるよ。
この大会の制度として、前年の優勝者は予選を出ないで決勝トーナメントに行けるんだ。そして決勝トーナメントでは既にそのシード者以外で1対1の戦いが組まれてるから、シード者はその中から好きなのを選んで乱入出来るのさ。そして、乱入したらそこからは1対1対1でも2対1でも良い戦いの幕開けさ。」
そう言ってファサッと髪をかきあげる「剣戟貴公子」もといジェリア。
「あ〜、つまりは俺と夜集阿でお前をボコボコにしても良いし、俺か夜集阿がお前をボコボコにしても良いってことだな?」
頭をガシガシと掻きながらそう言うジーク。
アレは間違いない、キザな事するイケメンに腹立ててるんだ、明らかに台詞が喧嘩売ってるし。
そして、呷り態勢0っぽいジェリアはブチギレた。
「何だとっ!? 下賎な冒険者が何を言う、僕を見くびるな!!!!」
「OKOK、じゃあ俺ら2人で行っても良いんだな?」
「当然だ、斬り捨ててくれるっ!!!」
・・・・・何か、俺を無視して話が纏まってる・・・・。
「じゃあ決まりだ。サッサとやるぞ夜集阿、アレを片して俺らの一騎打ちだ。」
「あ〜・・・と、まぁ待ってくれよジーク。」
屈伸とかして体を温めてるジークに取り敢えず待ったをかける。
「確かにジークの言うとおり、サッサと片したい。だけどコイツは俺1人でやらせてくんない?」
「・・・・・その心は?」
流石は師匠、提案を退けられても激さないぜ。
「ジェリアって苗字は、俺が昔半殺しにしたネーナさんにDVしてた貴族と同じなんだよ。その貴族、その後もしつこく俺らを暗殺とかしようとしてたから、ここでコイツを俺がぶっ飛ばしてそろそろ手出し止めさせようかと思ってな。」
そこで言葉を切り、「それに」と笑いながら続ける。
「アイツが去年オッサンを下した相手だ。俺がオッサンの敵を討ったら良い土産になる。」
そこまで言うとジークは目をパチクリさせた後、フッと笑って、
「ん、分かった、妥当な理由だな。じゃあ俺はそこら辺で見てるわ。」
と言って武舞台の隅まで歩き、どっかり腰を下ろした。
理解力のある師匠で良かったぜ。
「よし、お待たせ。」
「随分と長かったじゃないか、僕を待たせる何て良い度胸だね。それに1人で戦うとは・・・・。」
コイツ、ホントに腹立つな・・・・。
「なぁ、気になったんだがアンタそんな嫌味ったらしい話し方しててよく嫌われないよな。ある意味凄いよ。」
そう言うと、やっぱりコイツは侮蔑の色を浮かべやがった。
「あぁ、知らないのか。僕は任意
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