第1章
―8―
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気持は、嫌って程判るんだ…、自分の不甲斐無さに自分を殺したくなる、触れる事の出来ない自分をどれだけ憎んだか、何もしてやれない自分がどれ程憎いか、壊れて行く御前を見てる事しか出来ない自分がどれ程惨めか憎いか、御前以上に犯人を憎む俺の気持を、そしてそんな犯人より無力な自分を恨む俺の気持を、御前は知らないだろう……?
和臣は決して云わないが、和臣の苦悶し乍ら笑う痛々しい顔に、被害者は泣くしかない。
――如何して刑事さんがそんな顔するのよ…
――御免な、守ってやれなくて…
捕まえる、何があっても。
此の犯人の狙いは“ゆりか”…。
和臣には絶対な確実があった。
「木島。」
「はい。」
「法医の先生から。オモロイもん見付けた、だそうだ。」
課長の言葉に、和臣の目が狼の様な鋭い光を持った。
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