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妖精の義兄妹の絆
愛するもののために
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よー。」
「私…もっと、もっと強くならなくちゃ…。もう泣いてばかりなんて嫌だよ。」
「ウェンディ!!」
後ろからナツに笑顔で呼ばれた。
「今度は元気よくハイタッチだ。」

ゴシゴシ

ウェンディは涙を拭い元気に返事した。
「はい!!」

パァァン

二人のハイタッチが夜空の中で響いていった。



























「全員無事で何よりだね。」
「みんな…本当によくやった。」
「これにて作戦終了ですな。」
今さらになって無事に作戦を成し遂げた事に気づいた全員が肩の力を抜いている。
「…で、あれは誰だ?」
「?」
グレイが少し離れた所にいる男を見て言った。
「天馬のホストか?」
「あんな人いたっけ?」
グレイもルーシィも見かけた事がないため顔立ちから想像して言った。
「ジェラールだ。」
「何!!?」
「あの人が!!?」
エルザの衝撃的な告白でグレイとルーシィも驚く。
遠くでむすくれているナツもその会話を聞いていた。
「だが、私たちの知っているジェラールではない。」
「記憶を失ってるらしいの。」
「いや、そう言われてもよぅ……。」
グレイもルーシィも楽園の塔での事件に関わっている。
そこで聞かされたジェラールと目の前にいるボロボロの青年が同一人物かと聞かれるとすぐに答えられない。
それだけ印象が違うからだ。
「大丈夫だよ。ジェラールは本当はいい人だから。」

つかつか

エルザが静かに佇んでいるジェラールに歩み寄る。
「とりあえず、力を貸してくれた事には感謝せねばな。」
「エルザ…。いや、感謝されるような事は何も…。」
「これからどうするつもりだ?」
ジェラールはエルザに目を合わそうとはしなかった。そんな資格などない事は自分が一番知っている事だ。
「わからない。」
この一言にどれだけの意味が込められているか、エルザにはわからない。
「そうだな…。私とおまえとの答えも簡単には出そうにない。」
「怖いんだ。記憶が戻るのが…。」
記憶を失う前、つまり自分がやってきた罪の数々。たくさんの人を傷つけた事全て。
今のジェラールには計り知れないほどの不安があるはずだ。










「私がついている。」
その言葉を聞いた瞬間に思わず肩に寄りかかりそうになった。
「たとえ、再び憎しみ合う事になろうが、今のおまえは放っておけない。私は…、」

ゴチィン

「メェーン。」
「「!!」」
エルザが何か言いかけた時に一夜の叫び声がした。
「どうしたオッサン!!」
「トイレの香りをと思ったら何かにぶつかった〜。」
「何か地面に文字が…。」
一夜の足元には無数の
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