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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百九十三話 三文芝居
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の爆発に巻き込まれ戦死しました!」

司令室のオペレーター達が悲鳴を上げたりしながら通信を行っているが、皆が皆、顔は笑っている。中には席から立って遮音力場へ駆け込み腹を抱えて笑い出す者も居る始末。そんな姿を見ながら、エッシェンバッハ、グライフス、シュトクハウゼン、ゼークトらは唖然とした表情で見ていた。

更には戦死したと言われているオフレッサーが遮音力場内でムシャムシャとピザを食っているのであるから何を況やで有る。

そうなのである、全てはテレーゼが仕込んだ芝居であり、同盟軍が更なる恥をかくようにとした結果こうなった訳であり、これ自体別に非難されることでも無い事は明白であるが、武人としての誇りを持つ者にしてみれば納得しかねたのであるが、テレーゼの『敵は最初に騙し討ちしてきたのだから、此方が小芝居でおちょくっても、おいたをした子供への躾と思えば良いのよ』という訳の判らぬ論理でこの作戦は決行された。実際の所では、大がかりな爆発などは指向性ゼッフル粒子による表層のみの爆破であった為、トールハンマーもメインゲートも何の損傷もなかった。

同盟軍が再攻撃を開始し着弾と共に軽い衝撃が要塞全体を揺らすが、その程度の攻撃では要塞の流体金属層を打ち抜く事は出来ない。

その様な中、司令室中央に仁王立ちしたテレーゼが命令を発した。
「イゼルローンツヴァイ発進せよ。メックリンガー、ビッテンフェルト、ミッターマイヤー各艦隊はツヴァイの後方より進撃せよ。ドック内の要塞艦隊、流体金属層内の艦隊はその場で待機せよ!」




■イゼルローン回廊

テレーゼの命令が放たれると、恒星アルテナを挟んで反対側に存在していたイゼルローンツヴァイ円周を取り囲むように配置されたエンジンの列に火が入り次第に加速し始める。何とイゼルローンツヴァイには航行用エンジンが装備されていたのである。次第に動き始めるツヴァイはアルテナの重力を使いスイングバイで加速していく。目指すは同盟軍艦隊で有った。その後方からは増援3個艦隊45000隻が急進撃していく。

同盟軍はまんまと罠に掛かったのである。しかい罠と気が付いたときには既に撤退できる状態ではなく成って居た。
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