暁 〜小説投稿サイト〜
箱庭に流れる旋律
特別編
歌い手、デートする ニンジャver
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 この瞬間、レヴィちゃんの表情が一気に暗くなりました。

「ちなみに、目的を聞いてもいいっスか?」
「自衛のために、ですね。相手によっては、僕のギフトじゃ太刀打ちできない可能性もありますので」
「ふむ・・・それなら、まあいいっスかね。行きましょう、奏さん」

 ダメかな、とも覚悟してたんだけど・・・僕にも使えるものを選んでくれるみたいだ。

「えっと、何で聞いたんですか?」
「目的によっては、持つ方が危険だと思ったからっス。“戦う力が欲しい”とかだったら、断る気だったんスよ」
「・・・正直、その力については諦めてますから。全体での僕の役目が何なのかは、理解してるつもりです」
「ん、正しい判断っス」

 僕に出来ること、という範囲でなら本当に広く取れる。“音楽シリーズ”のギフトは、本当に幅広く対応できるから。でも・・・攻撃的なことには、特化できない。
 一番特化して動くことが出来るのは、後方支援。味方の力の底上げとか、相手の力を落とすとか、そういう分野。
 勿論、剣の舞みたいな攻撃側で働く曲もあるんだけど・・・僕の性格のせいか、サポート系に比べると強くはならない訳なのです。

「すいませんね、こんな情けない人が主で」
「いえいえ、ちゃんと自分の得手不得手を理解している人は情けなくないっスよ。それに、主を守るのはニンジャの仕事っスから。・・・奏さんの事は、自分が守るっスよ」

 手を後ろに組んで、少し振り返りながらそういてくれた姿は・・・

「・・・よろしくお願いしますね、僕のニンジャさん。期待してますね」
「期待されたら、頑張るしかないっスね」

 とても、とても美しかった。

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