混沌 新たなる助っ人
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ちょ、ちょっと……」
自分の体が太ってしまったということは理解してはいたが、実際の自分の姿を見たわけではないのでどの程度なのかわかってはいなかった。
しかし、桃子のこの拒否反応の激しさを見ると自分の姿がどれだけ変化しているのか知るのが怖くなった。
すがる気持ちもあって、タイププラスの腕を振り払い桃子を追いかけようとしたが、体が予想以上に重かった。とてもじゃないけど桃子には追いつかない。
ドスンドスドスン。
動くたびに軽く地響きまで聞こえてきそうだ。
「どすこいどすこい。ハハハハハ」
タイププラスはアオイの動きを見て大爆笑だ。
健太はその光景を見て何を言えばいいのかわからず、固まっていた。
アオイは絶望感と共に、怒りに身震いした。
こんな体にしたタイププラスに張り手の一発でも食らわさないことには気が収まらない。
「もうヤケクソよっ!」
アオイはタイププラスに張り手を一発お見舞いした。
ドスコーイっ!!!
乙女の恨みか凄まじいパワーを発揮したのか、タイププラスはおもいっきり吹っ飛ばされた。
「す、凄い……」
健太もこのパワーには驚いた。
「お、お前のどこにそんなパワーがあるんだ!?」
吹っ飛ばされたタイププラスは驚くどころの騒ぎではなかった。
太って動きが鈍くなる。
そして精神的ダメージを受ける。
その2つから戦力ダウンと計算していた。
それなのに、このパワーはなんだ?
逆に要注意だ。
「乙女の美を汚した恨みは怖いわよ。さっさと元に戻さないと、ひどい目にあうわよ」
アオイは開き直った。
ドスコーイっ!
今度は腹部に平手を一発お見舞いした。
確実にダメージを与えた一発だった。
しかし、タイププラスも策士だ。
ダメージを受け、フラフラになりながらも不敵な笑みでこう言った。
「オレを殺ったら、一生そんな力士みたいな体型だぜ。いいのか?」
そんなことを言われては、アオイは攻撃することができない。
実際見てはいないが、桃子が真っ青になって逃げ出すくらいの姿なのだ。
自分の張り手のパワーから考えても相撲取りのような姿に違いなかった。
ここでもう1発張り手をお見舞いすればタイププラスを倒すことはできるだろう。
今までのスレンダーなナイスボディを捨ててこのまま相撲取りような姿で生きていくのか、この瞬間、選択が問われているのだ。
「ぐぐぐ……」
「アオイさん、オレが代わりに殺ってやる!」
クロムレイバーでウイングマンがタイププラスに斬りかかろうとした。
「やめてーっ!」
ドスコーイっ!
アオイは思わずウイングマンを平手で突っ張った。
思い切り吹っ飛ばされる。。
「アオイさん、どうして?」
いきなり味方からの攻撃に健太も困惑の色を隠せない。
「ごめんなさい。でも、ケン坊が倒しても、私、一
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