王女の愛――DQ3からDQ1へ
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だった。
ハルカはその中の髪の毛の逆立ったような髪型の、自分に少し似た男を見ていた。
「…貴方は…」
「はじめまして」
彼は優しい声で挨拶をした。
「僕はレイル。君はハルカだったよね」
「!!」
なぜ僕の名を?そしてレイルという名……。ハルカは思わず魔法の道具袋から“王女の愛”を取り出した。
「あ…貴方が……まさか…伝説の勇者ロト様ですか!でも…ロトは名前ではないのですか!?」
ハルカは混乱していた。ローラも自分の“王女の愛”を取り出した。
「“ロト”は実は称号でね。本名はレイル、レイル=フェアフィールド。でも、“ロト”の称号をもらったから、本名のレイルは残さずに、“ロト”だけ残しておいたんだ」
「あの、これは一体…。このペンダント…貴方の名が彫っているんです」
「私のものには“PLATINUM”って…」
「これは……僕達の愛の証でもあるんだ…ねえ、プラチナ」
「ええ…!」
プラチナは真っ赤になって肯いた。
「愛の証って……?」
「僕達が結婚したとき、これをある人からもらったんだ。ずっと僕とプラチナが幸せに暮らせるように、そしてこの愛が子孫代々伝わるようにって………」
最後まで言って、レイルは顔を赤らめた。ハルカとローラ姫は顔をあわせ、彼らも真っ赤になった。
「それを僕達に…?あ、あの…ローラ姫とそのプラチナさんって…?」
「…ルビスさんから聞いたのですが、ローラさんは私の血を引く者…つまり、実はローラさんもハルカさんと同じ、私達の子孫だということです…」
「え?じゃあローラ姫もロトの血を…」
「一応、そういうことにはなりますね」
プラチナはかわいらしい微笑をローラ姫に向けた。ローラ姫もそのかわいらしさに思わず微笑み返した。
「でも…ローラ姫は…」
ハルカはまだ少し混乱した様子だった。
「ローラさんはプラチナの血のほうを濃く継いでいるんだ。ハルカが僕の血のほうを濃く継いでいるようにね」
ハルカはレイルの言葉に少し考えたように首を傾げたが、すぐに理解し、顔を赤らめた。
「と、いうことは、僕とローラ姫は結ばれる運命だったということですか…」
「そ、その通り…」
「レイル…私、なんだか嬉しくて恥ずかしいわ…」
「僕もさ、プラチナ」
レイルもプラチナもハルカもローラ姫も顔を真っ赤にした。
「つまり、レイルとプラチナの子孫同士が再び結ばれたということだな。そのペンダントがそれを物語っている」青い髪の男――男賢者トウカが答えた。
「そうか、ローラ姫のお母様が二つのペンダントが揃ったと喜んだのは…」
「ええ。そして、そのペンダントを渡す相手に出逢えたこと…。ハルカ様、私…嬉しゅうございます」
「ええ、僕もです」
ハルカとローラ、レイルとプラチナのそれぞれの二人を、小柄な女――武闘家のナギサはきょろき
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