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DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)
剛田武か、お前は!?
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し、奴も本音を隠してエコナに接触して来たのだろうから、見抜く事は容易ではないだろう…だからこそ、任命した後も注意深く状況を把握する事が必要なんだ!君は任せっきりで、劇場の事を何も知らないのだろう!スパイを仕立て、客として劇場に向かわせれば、このボッタクリは直ぐに発覚したに違いない…」
ムリよ…今のエコナさんには、そんな人望無いもの。
「そ、そんな事言うたって…ウチかて忙しいのや…アレもコレも一片に出来へん!」
出た“忙しいからー”とかいう言い訳!
「だったら町造りを一時停止させ、時間を作れば良いだろ!まともに機能しない施設を作って、町を成長させてる気か!?笑わせるな!町も人も、少しずつ成長するものなんだ…焦ったって膿が広がるだけだ!さっきのオーナーみたいな膿が…」
エコナさん泣いちゃった…
お父さんに怒られるとは思ってなかったのね…
でも甘いわよ。
私のお父さんはね、叱る時はキッチリ叱る人なの。
だからこそ尊敬出来るんだよ。
「良く聞きなさい…人が居るから、町や国が必要になるんだ。逆はあり得ない…極論すれば、町や国が無くても人は生きて行ける…でも町や国は人無しでは存在できない!何故だか分かるかいマリー?」
うぉ!?い、いきなり話を振らないでよ…
「え、え~とですね…町や国は、人々が生き易い環境を整える為にだけ存在してるから…です!」
って事よね?
「その通り!其処に住む人々を犠牲にして町を大きくしても、規模が大きくなるだけで質は低下する!」
あー焦った…お父さんが真面目モードの時は気ー抜けないわね…
「エコナ、憶えてるかい?ロマリアで王位を断った時の僕等の会話を…」
「憶えてる…『権力には責任が付いて来るんだよ!権力が大きければ大きい程、責任も大きくなる』って言うてた」
へー、そんな格好いいこと言ったんだ!
「そう…町の長として、君は好き勝手に施設を建設させる事が出来る…でもそれには責任が付き纏うんだ!より良く町を成長させる責任が!君はそれを果たしてない………この町を見回ったけど、診療所が少なすぎる…商業施設や娯楽施設などの金儲けがし易い施設は多いけど、町民の為の福祉施設が極端に少ないよ!」
「それは…何れ作ろうと思うとったんや…今は手っ取り早く資金を稼がなあかんと思って…」
何れって何時よ!?
必要な物、先に造らないでそうするのよ!?
「君は本当にこの町を成長させたいの?…それとも、ただ権力を振りかざしたかっただけ?」
お父さんはエコナさんの顔を覗き込み、優しい口調で問いただす。
「ウチはこの町を、世界中に名を轟かせる町にしたいんや!世界最高のエコナバーグにしたいんや!」
「だったら町民とよく話し合い、町民の意見も尊重し、互いに理解し合いながら協力するべきだと思わないかい?」
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