暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外19話『スカイピア』
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り、それをどうにか救出したら空の海に生息しているであろう魚類がウソップを餌だと勘違いしてついてきたりと、ウソップにとってはなかなかにハードな体験を連続することに。

 この空の上の世界のこと一つ一つを体験し見知っていく彼ら。
 未知という興奮を堪能する彼らだったが、空島を探そうと双眼鏡を覗いていたチョッパーが「……え」と体を震わせ始めた。

「わぁっ!」

 余程の衝撃的な映像がチョッパーの目に映ったのか、驚きの声と共に双眼鏡を取り落してもんどりを打つ。「どうした?」と尋ねる一同にチョッパーは「牛が四角く雲を走ってこっちに来るから……大変だー!」という誰が聞いても理解できないであろう訳の分からない説明とともに声をあげる。
 皆が首を傾げて周囲へと首を巡らせるが果して、その答えはすぐに彼らの目にも写ることとなった。

「人だ! 誰か来る! 雲の上を走ってるぞ!」

 彼らの目に映ったものは、たしかにチョッパーの言う通りの恰好といえばその通りに。

 牛で――正確には牛のお面を被っていて――
 四角く――正確には四角い盾のようなものを装備しており――
 雲を走って来ていた。
 ……やはり理解するには少し難解なチョッパーの言葉だったが、それはともかく。

「おい、止まれ! 何の用だ!」
「……排除する」

 サンジの声に対して、帰ってきた言葉は冷たく重みのあるたったの一言。だが、これで双方の意向が決まった。

「やる気らしい」
「上等だ」
「なんだなんだ?」
「空島に来て喧嘩って……なんか嫌だなぁ」

 順番にサンジ、ゾロ、ルフィ、ハントがそれぞれの言葉を落として戦闘の構えを。
 一味の中でも圧倒的な強さを持っている4人だ。何も心配することはないと他の面子が思ったのも束の間、すぐさま顔を青くさせることとなった。

「ヴ!?」
「グハッ!」
「ブヘッ!」

 サンジ、ゾロ、ルフィの3人がなんと信じられないことに、蹴りによって文字通り一蹴されてしまったからだ。それぞれいとも簡単に甲板に叩き付けられてしまい

「ちょっと! どうしたの!? 3人とも!」とナミのどこか必死な声が響き渡る。

 ――そんなに鋭い動き……ってわけでもなさそうだけど。

 冷静にそれを見ていたハントがいとも簡単にやられてしまった3人に疑問を覚えつつも、短く息を吐いて牛のお面をかぶっている男へと接近する。

 3人と同じように一蹴してしまおうと顔面めがけて放たれた牛のお面の男の蹴りを、ハントは顔を僅かに後退させてやり過ごす。続けて左手に装備していた四角い盾でハントを弾き飛ばそうとしてきたその動きに対して、ハントは前蹴りを放って逆に四角い盾ごと牛の男をメリー号の外へと弾き返した。

 ハントの蹴りによって崩さ
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