番外17話『デリカシー』
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「本当はナミと町に行きたかったけど、なんだかナミこの町に降りるの嫌そうだったし、声をかけるのを諦めたらロビンが一人でどっか行こうとしてるのがたまたまに目に入って……空島の情報はどうしても聞きに行きたかったし……なんて、言い訳にもなってないけど……これからはもっとナミを傷つけないように気を付けるから……だから、ごめん! ほんとに悪かった!」
「……っ」
頭を下げたハント。
その表情はナミからは見えないが、声色からはどこか泣きそうにすら聞こえるほどにそれが感じられて、ナミがわずかに言葉を詰まらせた。
ほんの一瞬前にハントとの将来に対して不安を覚えていた自分が恥ずかしくなるほどに、ハントは真っ直ぐに謝罪の言葉を向けている。
それが伝わって、ナミの体が反射的に動いていた。
ハントの体を柔らかい感触が包み込み、ナミの甘い匂いがハントの鼻孔をくすぐったくさせる。
「ナ……ミ?」
なにせ二人は恋愛初心者。きっとこれからもこういうことがあるだろう。それでもハントとなら何も心配することはない。
ナミが笑って小さな言葉をハントへと投げかける。
「私たち、まだまだだけど……一緒に成長しよう?」
「……そう、だな……うん」
ハントもまた笑顔になって、頷いた。
二人が優しく抱きしめあう。
穏やかな時間が二人の包んでいた。
二人が笑顔になっていた時、メリー号はロビンが入手した地図の場所へと到着しようとしていた。
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