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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
娘と父
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…見てて面白い!」
我が子の…って、私のは順調よ!
数に含まないで欲しいわね。
「我が子の…って事は、私のも含まれるんでしょ?…面と向かって言わないでほしいわね…」

「ウルフの事好き?」
嬉しそうな瞳で私の顔を覗き込み、ストレートな質問をぶつけてくる。
「うん…私初めて人を好きになった!」
「幸せ?」
「すごく幸せ…人を好きになるって、凄いね!こんなに幸せな気持ちになれるんだ!」
この人に嘘は吐けない…

「良い男に巡り会えたな!心はお前の方がお姉さんなんだから…苛めるなよ」
楽しそうな表情で私達をからかうお父さん。
「その台詞、そっくり返しますぅ!お父さんこそ、お兄ちゃんみたいにからかわないでよ…」

「…約束は出来ない…だってティミーとウルフって、似てる所があるんだもん!」
「否定はしないけど、お兄ちゃんより女の扱いに慣れてるわよ」
「逆に困るなぁ…君達まだ若すぎるんだからね!お前7歳なんだよ、まだ!」
「うふふ…気を付けま〜す!」
でも心はもう大人よ!


気付くと遠くの水平線から、白けた光が差し込んでくる…
夜が明ける時間だ。
「じゃぁ…私そろそろ戻ります。起きて隣に私が居ないと、ダーリンが寂しがるから」
他の姉妹みたいにファザコン扱いされても困りますし…
「ウルフに『昨晩はベットを抜け出して何処に行ってたの!?』って問いつめられたら『お兄ちゃんとエッチしてました?』って言うんだぞ!」
何でだよ!(笑)
「あはははは、バ〜カ!『お父さんに押し倒されたの!』って、泣きながら言うわよ」
そうか…父親って言うより、優しくて仲の良い近所のお兄さん的な感じがするから、他の姉妹は惚れてるのね…
やっと分かってきたわ。


私は笑い終わり船室へと移動する。
今日、初めて父のことを理解することが出来た。
だから告げなければならない…私の本当の気持ちを。
「お父さん!私のお父さんになってくれて、本当にありがとう!私、お父さんの事が大好きです!」
言っておいて恥ずかしくなる私…
どんな答えが返ってきても、恥ずかしすぎてまともにお父さんを見られないだろう…
だから慌てて船室へと駆け戻る。




自室へ入ると、ウルフがベッドの縁に腰掛け迎えてくれた。
「お帰り…お父さんへの挨拶は済んだみたいだね…言うまでもないけど、あの人は最高に良い父親だよ。…まぁ娘にとっては…だけどね!」

あぁ…私は今、最高に幸せです。




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