決闘の食堂
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ー・ポット》を発動! お前はそこで立ち往生していろ!」
「くっ……」
流石に立ち往生することはないものの、巨大なカレー鍋を前に未知夫は回り道を余儀なくさせる。その隙にバーグは水場へと飛び降りながら、新たなモンスターを召喚していた。
「俺は《トマトマトリョーシカ》を召喚!」
さらに現れるのは、ロシアの民芸品ことマドリョーシカのような形をしたトマト。ステータスはやはり下級以下なものの、優秀な効果を持っている。
「…………」
その効果を自身も知っているが故に、未知夫はRCMたちの効果の発動を見送った。もはや召喚に成功してしまった以上、《トマトマトリョーシカ》の効果を止めることは、二体のRCMたちに出来ることではない。
「《トマトマトリョーシカ》は召喚に成功した時、デッキから同名モンスターを特殊召喚出来る! 来い、《トマトマトリョーシカ》!」
フィールドにいる《トマトルーパー》のように、この《トマトマトリョーシカ》も同名モンスターの展開効果を持つ。マドリョーシカのように小さなトマトから中から現れ、バーグのフィールドには三体のトマトが並んでいた。
さらに、その三体のトマトがスケボーのように連なると、トマトスケボーに着地し水場を滑っていく。《激流葬》によって流れた水によって、水場はとても滑りやすくなっていた。先のアクションマジック《スペシャル・サーモン・サモン》が《激流葬》で流れてきたのならば、まだ《激流葬》によって中途半端に流れたアクションカードがあるはず――と、バーグは考えていた。
『バーグ選手、トマトに乗った高速移動を披露しております!』
「くっ……」
バーグのその目論見は正解だった。《カレー・ポット》での回り道を乗り越えてきた未知夫が見たのは、水場から空中でくるくると回転しながら、自身の前に着地するトマトの姿だった。
「アクションカード、ゲット!」
空中のトマトスケボーから十点間違いなしの着地を決めながら、自身が手に入れたアクションカードを見せびらかすように未知夫に見せた。早速、そのアクションカードの発動――と思いきや、手札にあった別の魔法カードをディスクにセットする。
「《ミックス・スパイス―ガラムマサラ》を発動! 三枚のマジックスパイスを手札に加え、そのまま三枚ともフィールドにセット!」
発動したのは三枚目となる《ミックス・スパイス―ガラムマサラ》。しかし、手札にサーチしたマジックスパイスは発動せず、三枚ともセットするという行動にでた。もちろん、マジックスパイスという名前の通り、手札に加えたスパイスたちは全て魔法カードであり、伏せても特に意味はない。速攻魔法ならばともかく、通常魔法ならばなおさらである。
ならば、今しがた手札に加えた、アクシ
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