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【短編】遊戯王ARC-V −舞網市、激闘につき−
決闘の食堂
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綽々と未知夫にターンを回す。

 対する劣勢に見える未知夫だが、そのフィールドには一枚のリバースカードに加え、彼の二枚のキーカード《ワンダー・レシピ》と《食罪庫》が存在する。先のターンの《食糧保存の法則》により、《食罪庫》に新たなカードが置かれたことにより、十全にRCMモンスターの特色を活かすことができる。その手札には五枚のRCMモンスターがおり、その効果を使えば《ハングリーバーガー》の戦闘破壊も容易い。

 しかし、《食券乱用》や《食罪庫》のサーチ効果で手札に加えたために、手札にRCMモンスターがあることはバーグも承知のはず。それでも《ハングリーバーガー》の後ろで悠々と構えているということは、当然あのリバースカードには何かある……!

「《ワンダー・レシピ》の効果を発動!」

 それでも未知夫に取れる手段は、今はRCMモンスターたちの特殊召喚しかない。《食罪庫》に置かれたモンスターの数まで……つまり、手札の五体のRCMモンスターを大量展開するべく、《ワンダー・レシピ》の効果を発動する。

「……何!?」

 ――だが、《ワンダー・レシピ》の発動は適わなかった。表側表示になっていたカードから、何やら植物の蔓のような物が延びてきており、最終的にカードに絡まって封じられてしまう。

「伏せていたカウンター罠、《コーンからがる》を発動した! 魔法か効果モンスターの、効果の発動を無効にし破壊する!」

 バーグが使用した魔法カードの発動ではなく、魔法カードの効果を無効にして破壊する――よって、通常ならば《マジック・ジャマー》などで無効に出来ないタイミングでも、《コーンからがる》ならばその効果を無効に出来る。

『茂古田選手、さらにキーカードが破壊されてしまったぁー!』

 ニコ・スマイリーの言った通りに、未知夫のRCMデッキは高火力と高い妨害能力を兼ね備えているものの、その運用は《ワンダー・レシピ》に《食罪庫》という二枚のキーカードに依存している。最初のターンで披露した《神の居城−ヴァルハラ》のように、事故率軽減のカードは投入しているものの、それはあくまでも事故率の軽減でしかない。

 そんな状況だろうと、未知夫は静かに笑っていた。

「さあ、どうする気だ?」

「悪いけど……真のおもてなしの為には、何が起きても準備は万全でね。追加メニュー《ワンダー・レシピ》、入りまーす!」

 先程《コーンからがる》の効果で破壊されたものと同じ、要するに二枚目の《ワンダー・レシピ》が姿を見せた。相手が何をしようと仕込みは万全だ、と言わんばかりに、未知夫は笑みを深くする。

『ここで二枚目の《ワンダー・レシピ》! バーグ選手に対抗する手段はあるのか!』

「対抗出来るものなら、ね。《ワンダー・レシピ》の効果、手札のRC
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