決闘の食堂
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る。
『ここだ! アクションフィールド《決闘の食堂》!』
ニコ・スマイリーの一声により、スタジアムが徐々にアクションフィールドへと変化していく。観客が大量にいたデュエルスタジアムから、どこかの学校の食堂のような場所へと。もちろんただの食堂ではなく、そこにある物体の大きさは規格外であり、さしずめ二人のデュエリストは小人のようだった。
『アクションフィールド《決闘の食堂》は、ドロー効果を持つアクションマジックが多いフィールド。ただし、それぞれ特徴的な効果を持つので、ただ考えなしに取ってしまっては、自らの首を絞めるのみ、だぁ〜!』
ニコ・スマイリーの観客向けのアクションフィールドの説明を聞き流しながら、未知夫は内心ほくそ笑んでいた。彼も伊達にクッキングデュエリストと呼ばれている訳ではなく、このフィールドのことはもちろんよく知っていた。
『戦いの殿堂に集いしデュエリストたちがぁ〜!』
この戦い、相手がLDSだろうと勝機はある――とまで考えたところで、未知夫は気づいた。
『モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い!』
対戦相手のバーグも、このアクションフィールドを眺めるどころか、今の自分と同じようにニヤリと笑っているということを。クッキングデュエリストを名乗る自分相手に、このアクションフィールドで、だ。
「フィールド内を駆け巡る!」
もしや対戦相手のバーグも、このアクションフィールドのことを知っているのか。いや、知っているだけではなく。
『見よ、これぞ、デュエルの最強進化形、アクション――』
「デュエル!」
バーグLP4000
未知夫LP4000
そして、デュエルの開始が宣言されたのと同時に、その場からすぐに走りだした……双方ともに。
『おおっと! 両者ともに、いきなりアクションカードを手に入れるために走りだした!?』
その迷いなきバーグの行動を見て、未知夫はやはりと確信する。敵もまた、このアクションフィールドのことに詳しいということを。それはつまり、バーグは――
「俺は《プリベントマト》を召喚!」
――未知夫と同じく、クッキングデュエリストだということだ。
『先攻はバーグ選手! 召喚したモンスターは……トマト?』
バーグが召喚したモンスターは、アメフトに使うようなヘルメットを被ったトマトであり、バーグはそれを踏み台にして机からキッチンへと跳んでいく。遅れて未知夫もキッチンへと辿り着くが、その時には既にバーグの手には一枚のアクションカードが握られていた。
『バーグ選手、早くもアクションカードをゲット!』
「ふん……アクションマジック、《決闘握り飯》を発動! このターンのバトルフェイズを封じることで、デッキから魔法カード
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