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Bistro sin〜秘密の食堂へいらっしゃいませ〜
非情な常連.4
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もりで刺して、なのにトドメを刺すこともできず。だから、温かくなんて!」
賢太郎の言葉に耳を傾けていた東が、こう言った。
「お前が例えどんなことをしてこようが、お前の作ったカレーは『温かい』料理だった。お前がどう思うかは別だが、そう言うのは周りが感じ取っていくものなんだと思うぞ。」
東の言葉に、皆同じ思いを寄せていた。そして平泉が、賢太郎の肩に手を置いた。
「賢太郎くん、私はあなたを誘った時に素性も経歴も問わないと言いました。それは、あなたの人柄が私にそうさせたのでしょう。フィーリング、ですよ。」
そう言うと、平泉は更に間を置いて続けた。
「賢太郎くん、君にも仕事をしてもらいたいので、明日の昼の12時にここに来てください。」
平泉はそう言って、一番に帰っていった。
いつもは最後の戸締まりを自分でするが、今日は違った。

 Bistro sinに新たな風が吹き始めた。
明日も、賢太郎は出勤だ。
明日はBistroの定休日。
風は少しずつ、sin《罪》の姿を顕にしていくのだった。
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